シンガポールは人口の9割近くが、住宅開発庁が提供するHDB(Housing Development Board)と呼ばれる10階建て以上の高層公団に住んでいます。部屋のタイプは1LDKから4LDKまで多様で、購入価格は15万〜40万ドル(シンガポールドル。以下ドル表記はすべてシンガポールドル)ぐらいです。購入に関してはいろいろ規則があり、外国人は購入できませんが、永住権(Permanent Resident)を取得していれば、外国人でも中古物件なら購入できます。中古物件は15万〜25万ドルぐらいです。なお、賃貸のHDBは、新築で600〜1,800ドル、中古で500〜1,300ドルぐらいです。
シンガポールでは、ひとり暮らしをしている人はほとんどいません。それは、35歳以下の独身者はHDBを購入できないからです。プライベートアパートや一軒家もありますが、東京23区ほどの小さな島のシンガポールでは、そういった家に住めるのは、とてもリッチな人たちです。例えばプライベートアパートメントには、プールやテニスコートなどが併設されていて、価格は50万から100万ドルになります。なお、賃貸のプライベートアパートは、新築で1,500〜4,500ドル、中古で1,300〜3,500ドルぐらいです。
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↑地下鉄入口にある注意書き。 持込むと罰金とあります。
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月収1,500ドル以下の家庭は、政府から光熱費込みで、月50〜100ドルでHDBを借りることができます。都心に近いところほど値段が高くなりますが、治安が良いため、どこに住んでも安心して暮せます。また、公共の移動手段が発達しているので、地下鉄とバスでどこにでも行くことができます。
私は現在2LDKのHDBに暮らしています。シンガポールの南にあたり、セントサ島も見えます。10階建ての8階にあり、海の近くなので、風がよく入ります。この場所は、勤務先に近いことと、緑が多いところが気に入り決めました。コンクリートジャングルのシンガポールでは、緑が多いことはとても贅沢に感じます。値段は16万6,000ドルで3万ドルの割引がありました。この割引は、はじめてHDBを購入するカップルに適用されるものです。ビジネス区の近くで、勤務先にはバスで15分で行け、バスは4本あります。シンガポールのバスは、いたるところに通っており、ほとんどの場所に行くことができます。はじめは、どのバスがどこに行くのか覚えるのに大変でした。
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