いずれにせよ、ここ数年はユーロ導入後の生活物価の高騰に伴い、住宅価格は賃貸・売り物件共に上昇する一方といえます。最近発表されたデータによると、ミラノのマンション分譲価格は平均で20万ユーロ。しかし、中心地の価格を見ると1平方メートル当たり平均3429ユーロです。ここ6年で価格は地域によっては70%増加したそうです。
通常の住宅スペースは3人家族で70〜100平方メートル、間取りはリビング、台所、2ベットルーム、2バスルーム、それに、物置用の地下倉庫か、屋根裏部屋がついています。賃貸の場合は、70平方メートルで一カ月1000〜1200ユーロはかかる覚悟が必要です。ミラネーゼのマイホーム所有率は55%ですが、過去に比べてこれでも最高ということです。
それにしても、ユーロ導入後のインフレに対応していない所得のせいで、定職のある30歳以上の男性が、許婚もいて結婚したいものの、マンション購入資金が足りないために親との同居を続けているケースが多いと、社会問題になって久しいです。実際、ミラノでは買いの要請に対して、それ相応の金額の売りの物件が少なく、公営住宅が1万7千所帯分足りないと早急な対応を求められたばかりです。 |