【第1回】 |
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アメリカ/ワシントンD.C.
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中国滞在15余年後2000年からアメリカ在住。英・中・日本語の翻訳/通訳経験も。今は米国進出の中国企業、中国進出の米国企業への投資・経営コンサルティング会社でシニアコンサルタントを |
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マイホームはアメリカンドリームの象徴
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マイホーム実現はアメリカンドリームの象徴。国の政策で、ホームオーナーになることが促進されています。ワシントンD.C.近郊は住宅不足です。
特に新婚で入手できる程度の家、低所得者層向けが足らない状況です。 |
一方、高級住宅は値上がり傾向です。郊外のタウンハウスは倍増。一戸建ては地下室付地上2階建てに、3〜5ベッドルーム(各洗面所付)、居間・食堂、客間に車庫がつき、庭は広いです。
家と庭は自分の好みに仕上げて維持するのが一般的なので、日曜大工専門店が多いです。「買うなら新築」という固定観念もありません。 |
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↑高級住宅は値上り傾向。地下室付2階建てで、たくさんの部屋と広い庭が特徴 |
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住宅購入は原則、不動産を担保にした融資方式のモーゲージローンを利用します。今は金利が低いので、モーゲージの借り換えが盛んです。
住宅ローン30年を組んで購入した物件の月額ローンが1,500ドルである場合、もしその物件を賃貸したとすると、賃貸料は月額3,500ドルになります。
大手証券・銀行のファイナンシャルプランナーは、ふところ具合に見合った住宅ローンから、教育資金・退職後の人生設計まで総合的な資産管理・運営をみてくれます。 |
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アメリカ/ワシントンD.C. 井澤久美子さん |
国の医療保険がない! |
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↑ランチ価格は日本とほぼ同程度。ファストフードで5ドル前後、レストランで10〜20ドル |
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日本の国民健康保険に相当する公的保険は老齢保険しかないので、個人個人で民間の保険会社と契約します。
しかし、民間の医療保険は高いため、払える人しか加入できないのが実情です(母子3人に対し、3カ月で800〜1000ドル前後支払い。薬代は一部負担、歯科治療はオプション、入院・検査費は事由による)。
事業主の従業員の保険料負担は義務ではありません。よくても事業主の負担は半額どまりです(従業員は、半額は自己負担で支払わなければならない、ということです)。保険料の値上がりにともない、負担しない事業主が増えています。保険料が上がっても保険会社のサービスは悪くなる傾向が顕著です(保険会社の負担すべき医療費を医療機関になかなか支払わない、患者が前払いした医療費の返戻が遅れる、など)。 |
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税金は、単身者ないし子どもがいる世帯のほうが優遇されています。子ども用の教育控除があります(子ども一人につき2000ドルまで)。単身より既婚者の税金が高い現行税制是正の動きがありますが、今期議会では通りませんでした。 |
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交通違反にはとても厳しいです。交差点ではモニターが作動していて、違反した車両の持ち主には罰金通知が突然届きます(赤信号無視につき50ドル以上100ドル以内)。公共駐車場にも移動カメラが要所に設置されていて、駐車違反は時間超過が45ドル、身障者用駐車スペースに違法駐車すると400ドル以上の罰金です。
最近、違反摘発を免れるためにナンバープレートに塗る薬が販売され、話題になりました。 |
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↑原油価格が高騰。米国の物価、暮らしへの影響は深刻 |
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