運動の前にアミノ酸のサプリメントを取っています。アミノ酸スコア100と書いてあるんですが、これは何でしょうか？　そしてどんな効果があるのか教えてください。

アミノ酸は20種類ほどあって、食事から必ず取らなければならない必須アミノ酸は9種類ぐらいあります。アミノ酸を何枚かの板で作られている「樽」にたとえますと、1枚だけ板の長さが短ければ、水を入れた時にその一番短い板のところまでしか入りませんよね。というふうに、一番低いところでポテンシャルが統一されてしまうのがアミノ酸なんです。で、アミノ酸スコア100というのは、樽いっぱいまでのバランスをちゃんと考えてありますよというもの。必須アミノ酸が樽いっぱいになるようにバランスよく設定されてますよ、という意味です。100が満点です。

非常によいものを取られてますが、スポーツ前はアミノ酸スコア100よりも、BCAAを取ったほうが本当はいいんです。で、スポーツが終わった後は、リカメンとかアミノ酸スコア100が最適。そういう取り方がうまくいけば、思った以上にいいカラダがつくられるんですね。使い方を少し間違うだけで逆効果にもなる。

スポーツしない人は、アミノ酸を夜に取りましょう。ペプチドとかアミノ酸は、酵素やホルモンに変わります。美肌、整腸、脂肪を燃やすホルモンなどは、夜に合成されるんですね。そういう意味で、特にスポーツをしない女性は夜寝る前に取るのがベスト。それが一番効果が出やすいということなんです。

先ほどの話のように、スポーツの前にはBCAA、スポーツの後にはアミノ酸スコア100と上手く使い分けることで、パフォーマンスが全然違う。だから、アメリカのトップアスリートなどはひそかに自分でそういう使い分けをしてるんですね。

その辺がニュートリションの恐ろしさとでもいうか、使い方を一度覚えてしまうとやめられない。自由自在に使えるようになると、自分のカラダをデザインできるようになるんです。内臓もスタイルもすべてデザインできる。

食というのは、わたしたちが生きて行く唯一の綱ですから、食でできることってすごく大きい。太るのか痩せるのか、病気になるのか健康になるのか。そこを自由自在に操れたら、病気予防というよりも積極的にカラダをデザインできるようになります。栄養素で自分のカラダをデザインできるとなると、アメリカでいうスーパーヘルスみたいに、遺伝子は別として、150歳寿命説が可能になるかもしれない。

病気もしてますし、基本的にはデザインしてます。でも、さっき言った、食べる楽しみを大切にしているので、好きなものは食べるしカラダに悪いこともやっちゃいます。だけど、それだけのフォローはしてるつもりです。