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- 石川
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なんか難しいですよね。ちょっと違う話をします。アイソトニックとハイポトニックというのをぜひ覚えてほしいんですが、スポーツ選手はこれを使い分けないと大変なことになるんです。みなさんもよく耳にされるアイソトニックというのは、血液や体液と同じ浸透圧のもの。ハイポトニックは浸透圧の低いものをいいます。使い方としては、アイソトニックは運動後に取ってはいけません。
- 中井
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え? 運動後ってアイソトニック飲料をどか飲みしませんか?
- 石川
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ええ、それがいけないんですね。
- 中井
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マラソン選手とかが給水ポイントで飲んでるのも、それを薄めたものでしょ?
- 石川
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薄めるのが正しいんです。アイソトニックというのは、浸透圧が体液とほぼ同じなんで、運動前に取るのがいい。運動中や運動後は、浸透圧の低いハイポトニックでないとカラダが吸収できないんです。みなさんもご経験あると思うんですけど、運動をした後に水をがぶ飲みしますよね。ところが、カラダの中でちょぼちょぼ残っているような感覚がありませんか? あの水はアイソトニックなんですね。だから吸収されず、いつまでも残ったような感じになるんですね。
アイソとハイポの違いは単純に濃度の違いなんで、さっき言った「薄める」というのは正しいんです。大体8%ぐらいの糖質が入っているのがアイソトニックで、2.5%以下に水で薄めたものをハイポトニックと言います。
- 中井
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濃度の違いだけで名前が区別されていて、取り方も違うんだ。運動前は、8%ぐらいの濃度があるアイソトニックで、運動中と運動後は2.5%以下まで水で薄めたハイポトニックがいい。そうでないと吸収されないんですね。
- 石川
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運動する時にはエネルギーを発生しなければいけないので、糖質の濃いアイソトニックがいい。浸透圧が同等なので、グリコーゲンなど糖の吸収が早いんですね。運動している最中、つまり汗が出ている状態のときは、ハイポトニック。それで運動能力が格段に向上します。
- 中井
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風邪をひいて熱が出てつらいとき、スポーツドリンクを飲めば治るよって言われるんですけど、それは本当ですか?
- 石川
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本当です。その時はハイポトニックを飲んでください。熱が出て汗が出たら、ハイポトニックです。汗が出るときは、血液の中の濃度が高まっているので、ハイポトニックのほうがいいんです。スポーツドリンクでアイソトニックとハイポトニックを見分ける一番のポイントは、糖質のパーセントです。糖質が全体の8%、もしくは2.5%以上あるものはアイソトニックで、2.5%以下に抑えられているのがハイポトニックです。糖質で決まります。
- 中井
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明日から会社で誇れるミニ知識ですね。アミノ酸なんかも、運動前に飲むと脂肪が燃えますよっていうじゃないですか。あれはどういうことなんでしょう?
- 石川
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さっき言ったように、タンパク質とペプチドは主に筋肉の補修とか筋肉を強くするために使われます。BCAA(分枝鎖アミノ酸)って聞いたことありますかね? バリン、ロイシン、イソロイシンの3つがあって、アミノ酸の名前なんですけどね。これらは筋肉のエネルギーの代わりに使うことができる。
- 中井
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要するに、それらを使うと筋肉を無駄に使わなくて長持ちする?
- 石川
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そう、エネルギー源に使える。だからこの考え方でいくと、スポーツをやる前にはアミノ酸のほうが有効なんです。スポーツをやった後に取るのはアミノ酸じゃだめで、タンパク質かペプチドがいい。ペプチドのほうが圧倒的に吸収率が高いので、筋肉の修復・回復、筋力をつけるのが一番早いとされています。スポーツした後にペプチドを取ることによって、スポーツ選手の筋肉が十分に保たれるわけです。使い方って大切なんですよ。
今はスポーツの話をしましたが、みなさんの生活でも、美肌とかダイエットとかいろんなことにタイムリーに使えるのがサプリメントなんです。使い方さえ間違えなければ、かなり正直にカラダは反応してくれます。
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