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ワールド・ラーニング代表兼CEO、前ユニセフ事務局長
Carol Bellamyさん
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資金源と管理組織を持たない非営利団体に、将来はありません
- 佐々木
日本の非営利団体のケースをみると、ミッションはすばらしいのですが、経営の経験のない人が運営している場合が多くなってしまい、それが一つの弱みなのでは、と思っているのです。
- ベラミー
そのことについては、私はここで机を叩いて、強く訴えたいことがあるんです! まず、いわゆる善意の団体だからと、きちんとした管理運営組織も、適切な人材も持たない団体がありますが、きちんとした資金源と管理組織を持たない非営利団体に将来はありません。いずれ手持ちの資金が尽きて、消滅してしまうからです。
組織を運営していくには、多くの人の信頼を得ることが不可欠です。ユニセフだって同じです。求められるのは、組織を効率良く管理・運用する能力で、つまらない官僚的な事務処理能力ではありません。
望ましいのは、経営者というポジションに相応しい仕事ができる人。つまり人材の管理・配置能力に優れ、人材教育にも通じている人です。特に予算管理の能力がある人が求められます。まあこう言い出すときりがありませんけどね。
- 佐々木
本当です。一般企業とまったく同じ、というか、実はそれ以上に経営能力が高いことが求められていると思っています。
- ベラミー
民間企業出身で、退職後に公共機関の理事会に名前を連ねている人に、たくさん会いましたが、その多くの人が、採用される時に、「名誉職なので、これまでのキャリアで培った能力は必要ない」と言われたことを話してくれました。どうして、会社経営で手腕を振ってきた人たちの、管理者としての能力を活用しようとしないのでしょう? 非営利団体だから、そのような能力やノウハウは不要だというのでしょうか?
- 佐々木
本当にもったいない!
- ベラミー
とにかく、「非営利団体であるからこそ、利益を生むように管理運用しなければならない」というのが、私のガンとした持論なんです。少なくとも、利益を生むように努力するのが当然だと、私は強く信じています。
- 佐々木
まったく同感です。非営利団体こそ経営力が必要だと、私も思います。
9/23
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