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Clay Chandlerさん
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日本の良いところは、読者のIQが高いこと
- 佐々木
日本の読者は何となく、良くも悪くも、冷めていて、今の日本のあり方に懐疑的な部分も多くて、だからまあ良い意味では、海外から学ぼうといつもしている。外国の動向をインターネットでも見ているし、CNNもBBCでも見ている。
でも一方、アメリカは逆で、ジャーナリズムが成熟しているので、国民は、あまり海外のメディアを見たり、違う視点で自ら考えたり、ジャーナリズムを疑ってみたり、自分たちは本当はダメなんじゃないかって思ってみたりっていうことが足りないって思うってこともあるのでは、と思うのですが、それはどうでしょうか。
- チャンドラー
まあ、変な見方かもしれないですが、日本のいいところは、読者なんですよ。読者のIQが、高いと思うのですよね。今、アメリカは、識字率が日本と比べものにならないほど低いし、必ずしも、皆がニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストやウォールストリート・ジャーナルを読んでいるわけではないですよ。
- 佐々木
そうですよね。すごく少ない。
- チャンドラー
少ないですよね。東海岸の人、西海岸の人、エリートの人たちにしか、読まれていない、っていうのが問題。他の人は、地方の新聞、あるいは、テレビとか、あるいはあまりそんなに程度の高くない雑誌とか、
- 佐々木
タブロイドとか。
- チャンドラー
タブロイドとか見てね、世界の動きを見ているんですよ。で、この頃、漫才師のジェイ・レノがシリーズでよくやっているのですけれども、ジェイ・ウォーキングといってね、彼は各アメリカの町へ行って、すごい当たり前の質問を町の人たちにするんですよ。で、いかに、町で道を歩いている人が無知かっていうことをテレビを見ている人に知らせるために(笑)。
で、それ見て笑っちゃうんですけれど、例えば、マウント・ラシュモアに行ってね、そこに集まっている観光客に、マウント・ラシュモアって誰? って聞いたり、ホワイト・ハウスの前に立って、ホワイト・ハウスの中にいるのは誰? と聞いてね、とんでもないことを答える人が案外多いっていう(笑)。
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