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関根千佳さん
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日本で初めてのことにチャレンジ
- 佐々木
初めに何を作り始めたんですか?
- 関根
もともと海外のIBMが持っていた、たとえば聴覚障害児の発話訓練のソフトを日本に持ってくることとか。
- 佐々木
それは英語で作られているものを日本語にするなどですか。
- 関根
そうですね。マニュアルだけ日本語にするという部分ももちろんありましたし、製品自体の日本語化も手がけました。また、日本でもともと作ってた技術の製品化という仕事もあるんですよ。
IBMに、浅川千恵子さんといって女性科学者の殿堂入りをした全盲のエンジニアの方がいらっしゃるんですけど、彼女が開発していた障害者支援技術があったので、それを担当の方と私の2人で売れる製品に仕上げていくっていう、そういう仕事をさせてもらったわけです。
- 佐々木
それはすごくやりがいも手ごたえもある仕事ですね。
- 関根
おもしろかったですよ。日本で初めてでしたからね。メーカーが障害者支援のセンターを作ったのは。
IBMがそのようなセンターを作って、次の年にアップルさんが似たものを作られて、そしてマイクロソフトさんが……、ていう感じで、徐々にこういったものに対する理解が生まれていったんですね。だから、93年っていうのは、本当にもう、日本では珍しかったんです。欧米では当たり前だったんですけどね。
- 佐々木
障害と言っても、さまざまな障害がありますよね。たとえば、目の不自由な人には音声で……。
- 関根
そうです。画面を音声で聞いていただく。もしくは、東大の福島助教授のように、目も見えなくて耳も聞こえなければ、点字で読んでいただく。
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