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関根千佳さん
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研究者、学生を育てる
- 関根
そのひとつとしては、やはり理系というか工学系の先生方や学生さんに、自分の研究する成果、作る製品の成果はいろんな人が使うんだということを始めからわかって研究に入ってもらいたいな、と思うようになったんですね。
企業に対してずっと「あなたの作る製品はいろんな人が使うのよ」っていうメッセージを送ってきて7〜8年経ったんですけど、これはかなり浸透してきたと思います。各メーカーの中に、ユニバーサルデザインの専門部隊ができるようになってきた。だから、この第一段階はほぼ終わったような気がします。
で、次は大学なんですよね。理工系の学生さんたちが教育を受ける、研究を始める最初の段階から、ユニバーサルデザインの概念を理解していただきたいのです。
「あなたが研究している成果はいつか世の中に出ていくんだけど、その時に、先々それを使う人たちはもしかしたら障害を持っているかもしれない、もしかしたら小さい子どもかもしれない、もしかしたらお年寄りかもしれない、っていうことを考えて研究に入ってね」っていうことを伝えたいんですね。
- 佐々木
賛成。
- 関根
そこが今、テーマになっているんです。だから研究者や大学生はもとより、一般の方や中高生にもちゃんとわかるユビキタスっていうのを書こうと思って書いたのが、この本『スローなユビキタスライフ』だったんです。
- 佐々木
うーん。そう、すごい。これ。小説ですものね。
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