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関根千佳さん
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女性も子どもも高齢者も安心できるIT社会
- 佐々木
ユニバーサルデザインのお仕事は今はインタラクティブなところだけに特化しているということですが、今後は? 今後広げる可能性がある?
- 関根
サービス産業が増えてくる可能性はありますね。ユニバーサルなものを作ったら、それを多様なお客様に売る手法が必要ですから。最近は「女将さん会」とかに呼ばれて、「旅館のユニバーサルサービスをどうしよう」とか講演することもあるんですよ(笑)。
私自身は、実はものすごく温泉好きなんで、温泉のユニバーサルデザインっていうのを追究したいです。将来は「湯が出る」って書いて、「湯〜出ィット」って、会社の名前変えようかなんて話しています。
- 佐々木
それ、いい(笑)。
- 関根
もっとやりたいことがあるんですけど、ちょっと忙しすぎて、っていうところですね。本当に携帯電話からPDAから、情報家電から健康福祉機器でしょ。
それから、電子政府関連の機器も見ることがあります。電子投票機だったり、自治体窓口の端末まで、いろんなものの相談を受けますね。
- 佐々木
今、関根さんが気になっていることとか、やりたいことっていうのは何?
- 関根
そうですね。ここのところ数年間、「やおよろず」っていうプロジェクトに参加してます。ユビキタスって、「(神は)遍在する」っていうふうに説明されることが多いのですが、それなら日本にもあったじゃん、ということでつけた名前です。
ユビキタス情報社会を、工学・法学・社会学の観点から見ていこうという文理融合のプロジェクトでした。
実は日本の7割の人たちがITに対して不安を持っている、っていうデータがあるんですよ。で、どうしたら女性も子どもも高齢者も不安でないIT社会を作れるんだろう、人を幸せにできるユビキタス社会はどうすれば作れるんだろうっていうのが、私のテーマだったのです。
ユニバーサルデザインの社会っていうのをこれまで進めてきたんですけれども、その概念の延長として、「ユニバーサルでユビキタスな安心できるIT社会」を作りたいっていうのが、今の関心事なんですね。
- 佐々木
そのとおりです。ユニバーサルという思いやりがあり、誰でもどこでもというユビキタスは、安心できる社会のために役立ってくれないと、困ります。
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