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小林 栄三さん
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グローバル・リーダーシップ・プログラム
- 小林
そうなんですよ。だから、行くだけじゃなくてね、伊藤忠では今、グローバルリーダーシッププログラム(GLP)とか、いろんなプログラムで、毎年海外から150人ぐらい東京本社に来てもらってるんですよ。
今も2〜30人は、琵琶湖の近くの、滋賀県の近江に行ってもらってるんです。近江に行って、伊藤忠兵衛の生家とか、150年前に伊藤忠がスタートしたときの環境を見てもらって。それこそ畳で、大福帳があってですね、前近代的なトイレとかバスルームがあってです、そろばんがあってというね。
- 佐々木
それは、生家が施設のようになっているんですか。
- 小林
いわゆる、生家が保存してあるわけです。会社もサポートしながら末裔の方がやっている伊藤忠兵衛記念館というのがありましてね。
- 佐々木
原点ですね。
- 小林
例えばそこに行ってもらうじゃない。アメリカから来た人、南アフリカから来た人、オーストラリアから来た人が行くじゃないですか。どういうふうにまず感じるんだろうと。
僕はね、別にそれで言葉で何か言おうとしてるわけじゃないんだけど、実は、あなた方が今属している会社の創業者というのはこういうとこでスタートしたんだよと。ここから車もない時に行商をスタートして山を越えていろいろやっていったんですよ、ということを感じてもらうんだよね。どの程度理解できるか、わからない。でも、帰ってこられて、その次の日に必ずランチパーティーをやるんですよ。みんな非常にインプレッシブだと言ってくれるんだよね。どうインプレッシブかとかは、あえて聞かないけれど。
- 佐々木
でもそれが重要なことなんですよね。やっぱり目で見るとか、行ってみるとか、感じるっていうのが。そして、共有。
- 小林
そういうのでね、まあもちろんこの会社、みんな英語がしゃべれるし、ニューヨークもロンドンも一緒ですよ。スタッフも今はほぼ同じように、お互いに理解できるような人ばっかりだけど、150年前はこうなんですよ、創業者とか、伝統文化、これがベースになってるんですよ、ということを共有することは、絶対プラスになってると思うんです。
もちろん、どの程度プラスかっていうのは非常に難しいけどね、やっぱりやる必要があるんじゃないかと思って、続けていきたいと思っていますよ。
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