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川本裕子さん
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大学の教育が悪い
- 川本
佐々木さんは早く寝ちゃってるでしょう。私、こんなに親しくなる前に、わりと同じような雑誌に出ることがあったから佐々木さんの記事を読んだりして、「こんなに早く寝ちゃうのか」と思って何だか人と違ってすごいなあ、と思ってた。
- 佐々木
最近は、さすがに上の子が中学3年生になってから、私も12時ぐらいまで起きていることが多いです。
- 川本
本当? 8時ぐらいに寝て、ものすごく早起きという記事を読んだことがあるような。
- 佐々木
早くても9時ぐらいです。でもそれは、そのほうが危機管理としても、いいと思っているわけですよ。9時に一緒に眠れば、たとえば7時間眠っても、まだ午前4時。もし夜中に子どもが熱を出そうが、地震が起きようが、親としてしっかり対応できる。でも私が夜更かししていたら、子どもに何かあったときにクタクタで対応できないでしょう。
- 川本
偉いと思って。私も睡眠時間は重視しているのですが、つい遅くなる。それで「そうだ。私は佐々木かをりさんのように早く寝なければいけない」と思っていました。
- 佐々木
それは、子どもが小さかったからです。川本さんは、今の教育問題を見ていて、どう思いますか。うかがっていると、お子さんは本当に、ご両親からのいい学習姿勢を見て、学びながら自分で開拓していっているとお見受けしますが。
- 川本
教育は、子ども達を、まず家庭でかわいがるというのが大事だと思っています。それから、学校教育がありますよね。私は、学校教育、小中学校の現場ってそんなに悪くないと思っています。受験勉強も悪くないと思っている。あれは一つのアチーブメントだから、一定の我慢とか忍耐力とかを訓練するものとして、いいと思います。受験勉強を悪いといいすぎますよね、問題をやってみてほしい。きちんと思考力を試す問題がたくさんあります。
よくないのは大学。入るのはとても大変だけれど、勉強しなくても卒業できてしまう。少なくとも今までは。18歳からという、思考力とかを強めなきゃいけないときに、止まってしまっている。
- 佐々木
刺激もちゃんと与えて、興味も新しいものもどんどん見せて、ということですよね。
- 川本
日本の大学は、4年間をしっかり使って、学生の考える力と何かに取り組んで完成させる力をつける教育をもっと徹底させるべきだと思う。勉強しないと落第させるべきです、大学なのだから。これは先生たちにとって大変なエネルギーのいることですけど。もともと日本の大学は、先生は研究する人で、研究する姿を見て学生も学ぶという哲学でできています。このモデルは時代にもう合わない。先生は教える人で教え方がうまいかどうかで評価するという発想をもっと強めるべきです。
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