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防災・危機管理ジャーナリスト、まちづくり計画研究所所長
渡辺実さん
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9.11も、現地に飛びました
- 佐々木
今まで地震のことをうかがっていましたが、渡辺さんの「防災・危機管理」というタイトルですが、「防災」というと、地震以外も、火災もあるし、「危機管理」まで言ったら、「夜道をどうやって歩くか」から、「ハイジャックから身を守る方法」までありますよね。随分広い範囲だと思いますが、先生は、どちらかというと今は地震に特化をして活動をしていらっしゃるんですね?
以前、危機管理専門のコンサルタントの知り合いから「かをり、飛行機に乗ったら、通路際には乗っちゃいけないよ。窓際に乗れ」と言われたことがあります。ハイジャッカーは、通路の人を掴んで人質にするから、と。それから、銃で撃たれそうになった人質が胸ポケットから家族の写真を見せたら、犯人がその人を解放して、違う人を殺したっていう事例があるそうで、「一応、胸のポケットには、家族の写真を入れておけ」とか、いろんなことを言われてね。
- 渡辺
僕は、基本的には自然災害。主に、地震、風水害、それと今、桜島が活動していますが、火山。いわゆる自然災害というテリトリーと、それから、、社会からの要請で、たとえばテロとか、それから近々で言えば新型インフルエンザの話などが、我々のテリトリーの中に、知らず知らずに入ってきていて。
だから、9.11(2001年)も、現地に飛びました。別にテロの専門家ではないから、こういうことが起きるとテレビに出てくる評論家のような仕事はできないんだけれども、僕の目線は、地べたで動いている人たち。
あの当時、6,000人の行方不明者っていう情報が外電で一報入ってきた。6,000人というのは、実は阪神・淡路大震災の規模と一緒なんですよ。そうすると、ああいう出来事だから、ほとんど生存確率はないですね。「阪神の震災と同じ規模の災害が、ニューヨークのあそこで起きている」というふうに僕はイメージしたんです。こういう事態が起きると、アメリカのFEMA(Federal Emergency Management Agency)っていうのが必ずオペレートしているんです。ワールドトレードセンターっていうのは、1993年にもテロの経験をしていて、FEMAも動いたんだけどその時はうまくいっていないんですよ。で、そういうことを耳学として情報を持っているから、「今度はFEMAは何をしているのかな?」というのが僕のテーマで飛んでいったわけですね。
- 佐々木
現場の動きがみえましたか。
7/22
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