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防災・危機管理ジャーナリスト、まちづくり計画研究所所長
渡辺実さん
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政府が確率計算をしている首都圏直下の地震っていうのが
- 佐々木
「防災」っていうと、「防ぐ」ですから、事前にどうやって災害を防ぐのかっていうことかな、と思いますけれども、でも自然災害は防ぎようがないから、実際に災害が起きたときに被害をどれだけ小さくしていくのかを考える。それが、何を用意しておくのかというグッズの面もあるし、でもそれだけじゃなくて、精神面での備えも必要だということがよくわかりました。
今回も対談日程を決めようとしたら、「いつ地震があるかわからないから1日も早くしてください」というお返事だったので、ドキドキしているんですけれども。東京で地震がある確率というか、今は、どんな状態なんでしょうか。
- 渡辺
誰にも分からないと思いますけれども。いずれにしても、政府が確率計算をしている首都圏直下の地震っていうのがあって、これは30年以内の確率が70パーセントですから、もう、この瞬間に起きたっておかしくないっていう、説得力のない言い方しかできないんですけれども。
- 佐々木
ずっと、いつ来るか、いつ来るかと、私も思いながら生きているわけですよね。私たちが、たとえば渋谷や表参道にいて、突然、直下型地震が来ました、というと……。
- 渡辺
ただ、客観的に言うと、地震って周期性がありますから、それぞれの地震にシナリオがあるんですよ。実は、安政の大地震(1855年)は、大正12年(1923年)の関東大震災を引き起こした関東地震の前段階の地震なんです。首都圏直下の地震っていうのも、同じ前段階の地震なんですね。
巨大地震が起きる前には、周辺で地震を引き起こすんです。つまり、それだけの大きな地盤活動を起こしますから、当然、その前兆になるような地震が周りで起き始める。ただ単にその中の一つなんです。だから、首都圏直下の地震が起きたら終わり、ではなくて、それが起きると、次なる関東地震へと幕が開く地震の一つなんですね。
13/22
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