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神原 弥奈子さん
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自分がやることを見つけられた
- 佐々木
でも、そういう自分が好きでしょう?
- 神原
そう。だから、佐々木さんに初めて会った頃って、私、たぶんお子様ですもの。可能性があるっていうことと、全部に挑戦できるというのは、また違うことだし、その中で本当に自分がやる事を見つけられる人って、たぶん一握りなんですよね。で、それを見つけられたな、と。だから、続けている。
- 佐々木
その成功の秘訣っていうか、可能性を見つけられるっていうのに、神原さんが歩んできて、これが良かったとか、秘訣とか、何かあります?
- 神原
まだまだ。分からないです。
- 佐々木
でも、ぶれていたのが、落ち着いてくるっていうのは、やっぱり、ある程度の年月が必要だったのかしら? それとも、何か仕事の多様性が必要だったのか、人との出会いがあったのか。
- 神原
やはり、時間が大事だった気がしますね。今、ナナロク世代、ハチロク世代といった感じで、インターネットが当たり前にある人たちっていうのは、当たり前だからこそ、そのありがたさって分からない部分があるんですよね。
私の場合、94年から商業利用が始まって、しっかりインターネットと向き合う時間が10年あって、その経験の元に、今の自分があるっていうことが、一つの自信になっていると思うんです。
その間に、いろんな会社が登場して、なくなったり、あるいはテクノロジーでも「これだ!」って騒がれていたかと思うと、あっという間になくなっちゃったり。ブラウザもそうでしたよね。
- 佐々木
本当に驚きでしたよね。
- 神原
たぶん、動画を配信するテクノロジーでも、私たちが伊丹さんの映画の現場中継に使ったものって、もうないんですね。だから、一番いい技術が残るわけでもないし。そういう部分でも運良く、いろんなものの変遷も見てこられた。
- 佐々木
ちょうどダイナミックな動きを見たっていうのは、良かった。
- 神原
今、当たり前になっちゃって、誰でも手軽に安くインターネットのサービスも作れて、始められて、オープンソースで、それはとても、これから先の新しい方向性ではあるんだけど、そこに対して、それを当たり前ととらえるだけじゃなくて、そこに持ってくるまでの、インターネットの歴史と共に歩んでいるという自負はありますね。
- 佐々木
その過程があるから、クリエーティビティが湧くってこともあるでしょ? きっと。「これができるようになるんじゃないか」とか「こんな事ができるんじゃないか」というワクワク感が、歩んでいる中でありましたね。
- 神原
逆に言うと、すごくいい部分と悪い部分と、「これって、あの頃のあれに似ているな」っていう、引き出しがあるっていうんですか、そういう感じがあるかもしれないですね。
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