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神原 弥奈子さん
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思い切って経験を積むべき
- 佐々木
神原さんは、マスコミ掲載を目的とする「プレスリリース」ではなく、検索目的でインターネット上に情報を開示しておくという「ニュースリリース」の違いを提案されているわけですが、企業がインターネットを使っていく時に、これは言っておきたいっていう基本ルールとか使い方っていうのはあります? SNSを企業はどう活用した方がいい、とか。
- 神原
基本的には、今後、SNS的なものっていうのは、活用されるようになると思うんですね。なので、思い切って経験を積むべきだと思います。ただ、実際にはSNSなどのユーザー参加型のコミュニケーションに向いていない企業が日本の場合は多いと思うんですね。
それは、その企業文化の問題だと思うんですけど、いい情報しか上にあがらない組織の中では、SNSの運用ってできないんですね。いい情報じゃなくて、すべての情報が入手できることに、価値があるわけです。悪口も含めて。
ある人にとってはネガティブなことかもしれないけど、違う面から見ると、そのネガティブなことっていうのは、プラスだったりするケースもあるんですけど、意外と日本の企業って、いい情報だけを上に報告しているので、その情報のオープンさに耐えられない企業って多いんですね。
一方で、コンシューマは、今まで企業とダイレクトに結びついたことがなかったわけです、インターネットが登場する以前は。で、一度SNSを企業が持つと、企業とダイレクトにコミュニケーションをしているということに嬉しくなりますよね。
ところが、企業側は恐る恐るやっていて、うまくいかなかったら閉鎖してしまう。ブログとかでもそうですね。炎上みたいなことがあって閉鎖しちゃうっていうのは、一回ドアを開けたのに追い出しちゃうことになるので、それは、かえってマイナスなんです。
コンシューマからしてみると、今までの距離感が縮まったと思ったのを、また押し戻されたら、精神的な距離感ってもっと広がると思うんですよ。なので、企業の中の情報流通を変えてからじゃないと、ネット上にいる、あらゆる人の本当のリアルな声を受け止める企業文化って、できないんじゃないかな。
- 佐々木
それって、でも、企業がインターネットをどう使うかっていうよりもずっと前に、社内の情報の管理の仕方や出し方や、広報、広告部の人とかの、あるいはIRの担当の人の教育から、相当さまざまやっていかないとダメですよね。
- 神原
そうです。そこからですよ。
- 佐々木
それは、News2uは、やっているんですか? 企業向けの教育。
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