ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第89回 財津 和夫さん

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財津 和夫さん
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必要に応じて、かごの中に落ちてくるような
- 佐々木
(笑)そんなことないんですけど。さきほど作曲の話を伺ったんですけれど、作詞は、そのカゴの中に、いろいろなテーマとか見たものとかが入っていて、そこから言葉が生まれたりストーリーが生まれるのかな、って思うのですけれど。
- 財津
そうですね。
- 佐々木
そういう意味では、たくさんお持ちだと思うんです。実際は。
- 財津
やっぱりなんか、こう、必要に応じて、くるっと、カゴの中に、コロコロコロコロ、ポロンって、落ちてくるような。カゴの中には本当に何もないんですよ。
- 佐々木
……と、思っているだけじゃないんですか?
- 財津
思っているだけなのかな。
- 佐々木
と、思いますけれど。持っていないと言い張られるのですけれども、持っていらっしゃるのではないんですか。
- 財津
持っているんですかねえ。気がついていないだけで。
- 佐々木
そう、そう。それに気付くと、それを活かした財津和夫の素の部分が全部うまく出てくるんだけれど。空っぽです、なんて言ってしまって、ご自身で探されていないというか、なんというか……。
- 財津
ああ。周りもそう、空っぽだっていうから、あいつは空っぽなんだ、と思って、何も、財津和夫を神輿に担ごうっていう気にならないわけだね。
- 佐々木
そうは思いませんが、演出しにくくなっちゃう?
- 財津
そうだったんだ(笑)。「あるんだ、一杯」って、言えばよかったんだね。
- 佐々木
そうです。たくさんあると思いますけれど。だって、作詞も次から次へと一杯ストーリーが出てくるじゃないですか。
- 財津
いや、次から次へは出ませんよ、そんなの。
- 佐々木
だから、そこでまず「出てくるんです」とお答えになるのが、いいんだと思います(笑)。
- 財津
いいんですか。じゃ……「出てくるんですよ。不思議ですねえ」(笑)。
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