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日本国際ボランティアセンター(JVC)南アフリカ現地代表
津山 直子さん
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「虹の国」南アフリカ、から学ぶこと
- 津山
ただ南アの人たちを支援するっていうだけではなくて、南アの人たちから学んだり、自分たちの社会と重ねてみたり、ということも大切かと思います。アパルトヘイトで人種が隔離されちゃった経験があるからこそ、今、新しい国づくりでは、「虹の国」っていって、「いろんな色の人が一緒に住む、多様性ある社会をつくろう」って、「いろんな文化とか宗教とか言葉とかを尊重していく」「その中で、より豊かな社会を作っていこう」って、そういう魅力がある。それは、今の日本でも、きっと大切なことなんじゃないかなって思って。
- 佐々木
津山さんが、ずっと11年、南アフリカに住んでいて、一番学んだことってなんですか?
- 津山
うーん、人間の尊厳っていうのを大切にしていこうとする人が多いことかな。
それは自分の尊厳でもあるし、他の人の尊厳でもあるっていうことと、あとは、大変なことがあっても前向きに生きよう、アパルトヘイト時代に、「パンビーリ」(前に進んでいこう」って言ってました。
夫のビクターも“enjoy”っていうふうに、いつも言うんですが、やっぱり、少しでも楽しく人生を送る。深刻なことがあっても、「それを楽しくしていくには、どうしたらいいんだ?」っていうことを考えるっていうのかな、それを自分たちの生活の中でも実践している、みたいな。
あと、生活の中での歌……南アでは人が集まるともう、次々と歌が出てくるんですよね。生活の中で生まれた歌もあれば、伝統的に歌われているものもあるし、神を称える歌、社会を変えようという歌とか、みんなで歌える歌っていうのが何百曲にもなる、そういう社会ってすごく豊かだなと思って。
そういった、みんなで歌を歌う、あるいは共有するものがある社会って豊かだなと思います。
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