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池上 彰さん
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何がわかりやすいのかを、毎日考える
- 池上
私も一応デスクで他人の原稿に手を入れることができる権限を与えられていたので、まず原稿を書き直すわけですよ。書き直しをしたり、あるいは最初につかみの表現を入れてみたり、なかなか不十分でしたけれど、それをやるようになって初めて、視聴者にとって何がわかりやすいのかなってことを、毎日考えるようになりましたね。
また、自由にやれるようになったので、じゃあ、どんなパターンを作れば良いだろうか、って考えて、原稿をもとにしてパターンを作り、今度はそのパターンを説明する原稿を書く、そこまでやらないとだめですよね。だって映像なんですから。
- 佐々木
そうですよね。ラジオのニュースと違うから。
- 池上
違うんです。NHKのニュースの一番悪いところは、ラジオ用の原稿を書くわけです、記者がね。カメラマンは勝手に映像を撮る。それを編集マンがくっつけちゃう。アナウンサーが読んでいるのは、ラジオ原稿なんですよ。
- 佐々木
具体的にもなっていなければ、組み合わせにもなってない。
- 池上
なってないわけですよね。つまり映像を見ればわかるようなことを、わざわざアナウンサーが読んでいたり、映像を見ると「あ、あれなんだろう」って思うことありますよね、ところが原稿には何の説明もない。
- 佐々木
それは今でも時々感じることありますね。
9/29
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