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池上 彰さん
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ドキュメンタリー制作からの学び
- 佐々木
池上さんは、ドキュメンタリーを作られてたときもあるんですよね。
- 池上
ええ。
- 佐々木
そうやって番組を作る過程で、また特に、言葉と映像の組み合わせについてすごく勉強ができますよね。
- 池上
ドキュメンタリー専門のディレクターがいるわけですよ。番組作りのプロみたいな人達がいて、もうその人達を見るとこちらは勉強するばかりですよね。あっけにとられるわけです。ひたすら勉強させていただいた。
- 佐々木
映像の撮り方、使い方、切り方、つなぎ方……すべてが勉強ですよね。
- 池上
はい。流し方とか。コメントはあくまでその映像を説明するものでしかないんだと。記者ってコメントありき、新聞記者と同じなんですね。ひたすら、文章で物事を表現しようってことばかり考えているわけですね。それを、映像が中心になるっていう考え方が、画期的でした。私にとってのコペルニクス的展開になったわけですね。
- 佐々木
そうか。私は、「ニュースステーション」という番組で6年間リポートさせていただいてました。自分のリポートしてきた映像をディレクターと一緒に編集する課程で、映像と言葉と音楽の関係や、映像のつなぎ方など学びの連続で楽しかったし、そのナレーション原稿作りも私にとっては「伝える日本語」に触れる1つのきっかけになったんですね。
ナレーションであと1秒縮めなきゃいけないっていう場合、たとえば、“しかし”っていうのを、“が”に換えると1秒縮まる、というやり方をしながら、言葉の贅肉を落とすプロセスも学びました。
10/29
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