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アン・オレアリーさん
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母親としての経験は、とても役に立つ
- 佐々木
オレアリーさんを見ていると、完璧なお母様という風に見受けられるのですが。
- オレアリー
とんでもない。
- 佐々木
学校心理学者として働き、母親でもあるわけで(笑)。4人のお子さんをお持ちで、学校心理学者と母親の役割はまったく違うでしょう(笑)?
- オレアリー
母親であることは、心理学者の仕事にとても役に立っています。家族というものを、別の視点から見ることができるからです。子どもの問題で悩んでいる家族を見たとき、その気持ちをより深く理解することができます。わかりますよね? 子どもはさまざまです。私自身も4人の子どもがいますが、それぞれ違っていますから、それを実感できるのです。発育の仕方も違いますし。
良い心理学者になるには、そうした理解が必要なのです。本や教科書には書かれていないことが、実際にはあるのです。説明できないこと、たくさんあるでしょう。たとえば、ご両親にお子さんに障害があることを告げるとき、しばらく深い悲しみにさらされるわけですが、こうしたプロセスにおいても母親としての経験は役に立ちます。どのような気持ちになっているのか、わかるからです。子どもの発達はそれぞれ違うので、じっと我慢が必要なときもあるわけです。そういう意味でも、4人の子どもを持ったことはとても役に立っていますよ(笑)。
振り返ってみると、心理学者として働き始めた頃よりも、子どもの親である今の方が、理解が深まっていると思います。
- 佐々木
本当に心理学者としてのお仕事がお好きなのですね。
- オレアリー
大好きです、本当に。毎日が新しい。いろいろな事が起きますし、想像しないこともたくさん起きるんです。それに柔軟に対応していく。いろいろな人と働くのが好きですし、子どもが好きなんです。子どもたちとのかかわりが好きなんです。
20/28
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