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HP研究所シニア・フェロー、Viewpoints Research Institute プレジデント
アラン・ケイさん
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分解する楽しさ
- アラン
もしこれを短絡的に科学にあてはめると、なぜ子どもに科学を教えるべきなのか迷ってしまいます。でも、ここにあるものは真実ではないということを子どもにはっきり理解させる方法なのだという側面から考えるのです。何かの行動を起こすとき、まず行動する前にじっくり考えるということです。なぜなら、概して物事に対する理解は、最初は非常に不正確だからです。
- 佐々木
一瞬止まって、よく見てみる。
- アラン
例えば、私が生まれた頃のクルマは、とてもシンプルでしたよ。誰でも、たとえ12歳の子どもでも、クルマを分解することができたのです。T型フォードは、わずか300個の部品でできていましたから、週末にクルマを全部分解して、復元することができました。私は分解が好きでした。
ラジオもシンプルでしたし、電話もシンプルでした。新しいアイデアに興味を持った子どもは、単にそれらを分解して、もう一度組み立ててみることができました。でも今日の工業製品は子どものことなど考えて作られてはいないので、分解することはほぼ不可能です。
- 佐々木
コンピュータも分解してみることなどできませんね?
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