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渡辺邦昭さん
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「経営」と「IT」に「人材」という軸を加え、起業
- 佐々木
営業で活躍し、経営者として外資の企業の日本の立ち上げに携わられ、それぞれ市場をつくってこられたわけですが、次の会社に移ろうというのはどういう思いから起きるのでしょうか?
- 渡辺
まさにいいご質問ですね。一番大きな理由は、仕事をしていくうちに日本での戦略とアメリカでの戦略の間にギャップが出てきてしまうということです。
- 佐々木
ある程度まで成長すると、次の戦略で違いが出るんですね。そして最終的に起業された。
- 渡辺
「経営」と「IT」という軸でいろいろやってきたんですが、そこに「人材」という軸を入れたいなと思っていました。やっぱり詰まるところは人です。会社の中の○○さんという感じで、会社の価値が先にくるのではないように、多くの人に、会社と自分のキャリアと仕事というのを、もう一度じっくり考え直してほしいと思って。
- 佐々木
キャリアをクエストするという?
- 渡辺
そう、キャリアクエストクラブという会社名も、それにちなんでいます。日本がこれから直面する企業と個人との関係の中では大変なことが起きてくるという意識が強かった。
それでまず始めたのがヘッドハンティングなんです。キャリアマイレージポイントというのをつくって、うちの会社を通じて転職するとうちの会社がもらうフィーの10%をその人のマイレージポイントとして積み立ててあげて、勉強するときにそれを使ってください、という仕組みをつくってそれがビジネスモデルとなっているわけです。
- 佐々木
なるほど。
- 渡辺
それを始めて何が起きたかというと、職をさがしている人は集まるのですが、「渡辺さんの理念はいいのですが、とにかく早く職を探してほしい」という人がけっこう多い。おしりに火がついた時、探し始めるのでは遅い。交渉力がないですから安い賃金で、あまり意に沿わないところに就職せざるを得ない。
一生同じ会社に勤めていられないんだから、早めにキャリアを意識して、会社と自分の人生と、キャリアの関係を整理して自己啓発を進めていかないと駄目。もうちょっとそういうことを考えようよねということで、その結果書いたのがこの『成功への「心の扉」』なんですよね。
- 佐々木
拝読させていただきましたが、エピソードが本当にリアルでおもしろい本でした。お聞きしたいことがいっぱい詰まっていて、線を引きながら読んだぐらいです。でもこの本は、まるで翻訳されたかのように「監訳者」となっていますが、実は全部渡辺さんが書かれた本だとか?
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