ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第142回 吉岡徹治さん

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(株)プライム・ヒル代表、ジュニアゴルフマジック監督、代々木高等学校ゴルフ部監督
吉岡徹治さん
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本当に最先端の理論を、3歳に教えたんです
- 佐々木
困っている?
- 吉岡
いや、困ってもいないんですけど、やっぱりそういうことを求められるのかな、と。
- 佐々木
子どもの教育をしたいのに、親の教育をしなきゃならない。
- 吉岡
だったら、3〜4歳に真剣に教えてみようと思って、3〜4歳のクラスを開いたんですよ。これがすごく楽しくて。普通、世の中の3〜4歳にゴルフを教えるとお遊戯みたいになっちゃうじゃないですか。「はーい、集まって。はーい、体操からやろうねー」とか「クラブを楽しく振ろうねー」とか。
そんなんじゃないんです、僕がやったのは。真剣に教えたんですよ。本当に最先端の理論を、学んできたことを、3歳に教えたんです。こんな小っちゃい手に、正しいグリップの握り方から、構え方からを。
- 佐々木
それ、すごくいいと思う。
- 吉岡
専門用語でやるんですよ。四文字熟語とか外国語を使いまくりながら。
- 佐々木
でも、3〜4歳の子は、理解するでしょう。
- 吉岡
3〜4歳の子は、何だか難しい言葉を次々と真剣に教えてくれるもんだから、「何かすごく大事なことを教えてくれているんだな」という気持ちには、なってくれるみたいなんです。
- 佐々木
そうですよ。十分できると思う。
- 吉岡
だから、ハッとするわけですよ。4歳ぐらいの子が。ボケーッとしていると、「やる気あんのか!」とか「真剣に教えてるんだぞ!」とか「しっかりやるぞ、もう一回やるぞ」って、ちゃんと小さな手を、こうグリップを作って、完成して、「オーッ、これだ!」って。
で、「握り直すな! このままだ!」みたいにやるんですよ。そうすると、横で見ているお父さんお母さんは、ビデオを回しながらメモを取って、「誰々ちゃん、分かってるの?」って言うから、「お母さん、絶対分からないと思います。お母さんが覚えて帰ってください」って。そういうふうに3〜4歳に、こんな小さい子に「この角度で!」とか教えたんですよ。すごく楽しかったですね。
- 佐々木
すごくいいです。この前、私、この年になって生まれて初めてスキーをしたんです。それがスイスのツェルマットって、スキーの名所で。プライベートレッスンをつけて、、後ろにはマッターホルンの山が見えるっていう所で。
- 吉岡
アルプスの少女ハイジ状態ですか。
- 佐々木
でも私はいいとして、その私の隣でプライベートレッスンを受けているのが、3歳の女の子たちなんです。
- 吉岡
見たかったですねえ。
- 佐々木
これが、1人に1人ずつコーチがついているんですよ。ちゃんと1人ずつ雇われて、たぶん親たちはどこか別の場所でスキーを楽しんでいたんでしょう。
で、その子達がすごく真剣に、習っている。初めてなのか何回目かなのかわかりませんが、かわいい豪華なスキーウェアを着て、もくもくと滑りつづける姿。プロの先生が、正しい練習の仕方で指導しているから、どんどん上達する。子どもも先生の言うことを、ちゃんと聞いて、挑戦していく。
近くで、コーチをつけずに親が子どもに教えているケースもありましたが、やっぱり全然子どもの真剣さが違っていました。教え方も違うし。なので、今の話は、ちょっとそれに重なりました。
12/27
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