ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第142回 吉岡徹治さん

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(株)プライム・ヒル代表、ジュニアゴルフマジック監督、代々木高等学校ゴルフ部監督
吉岡徹治さん
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うちの奥さんと僕とで、石川をトーナメントに連れていって
- 佐々木
分かるような気がします。
- 吉岡
石川君が初めて優勝した時、「おっ、この子、格好いいなあ」って、皆さんも、びっくりされたじゃないですか。僕は誰よりも最初に感じていて、「この子を皆さんに紹介しなきゃいけない」みたいな、変な使命感みたいなものが出てきたんです。
- 佐々木
「世に出さなきゃ」みたいな。
- 吉岡
「そのために俺は仕事を辞めなきゃいけない」と。
- 佐々木
それで、辞めちゃったんですか?
- 吉岡
辞めちゃったんですよね、高校の教員を。ゴルフ部が作りたくて公務員を辞め、石川を育てたくて、せっかく行った私立高校の教師も辞め。2回、僕は辞めているんですよね。
- 佐々木
それは、すごい決断ですね。さくらちゃんのお父さんが、さくらちゃんを育てるために自分の仕事を辞めて、いろいろ尽くしたと聞くと、偉いなあ、と。でも、そこは親子でもある。吉岡さんの場合は、いくら格好いい少年でも、石川君と親子じゃないし。
私も、「この子、いけるだろうな。この子、全然他の子と違う。伸びるだろうな」と光る子を見つけることがありますが、その子のために仕事を辞めようとまでは思わないから。
- 吉岡
でも、何かそういう気持ちにさせるものを彼が持っていたというか。
- 佐々木
すごいですね、それは。そのとき、結婚していらっしゃるわけですよね?
- 吉岡
そうなんですよ。うちの妻も幼稚園の先生をやっていたんですけど、「辞めて手伝ってくれ」と。2人で無職になりながら。
- 佐々木
え? 「俺は辞めるから、お前が稼げ」なら、まだ分かりますけれども。この石川遼君という12歳の子どものために、夫婦で職を辞めて育てていこうというのは……。
- 吉岡
2人で辞めて。だから、うちの奥さんと僕とで、石川をトーナメントに連れていって、「これからは、こうやって優秀な子をトーナメントに連れていってやるんだ」と。
- 佐々木
それは、ただ目が光ってたとか、写真を見ていて、かわいかったっていうレベルじゃないですよね。やっぱり何か、相当の伸び代を感じた。
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