ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第134回 ニヤンタ・デシュパンデさん

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ビジネス コンサルタント、レキシコン アソシエーツ 代表、カクタス・ジャパン顧問
ニヤンタ・デシュパンデさん
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まさにスラムドッグですよ、完全に
- 佐々木
そうですよね。読むということに、慣れるどころか、好きになって、のめりこむ、ということですね。日本だと、小学生や中学生なんかも、いろんな習い事で、ピアノやバレエや水泳やサッカーやそろばんや英語に行きますけれども、ニヤンタさんが小学校・中学校のときには、そういう習い事みたいなものはあったんですか?
- ニヤンタ
今、考えてみると、楽器を習いたかったとか、そういうことはあるんですけれども、当時は、まず自分でも意識していたし、金銭的にそういう余裕がないことを知っていたんです。
習い事というのは、いいところの子がやるものであって、普通の家庭の子は、そういう習い事とか、贅沢できないんですよ。インドでも一緒です。だから、できなかった。だからと言って、不幸だったかというと、全然そんなことはなくて、弟もそうなんですけれども、私たちは体でたくさん遊んだんです。
- 佐々木
どんなことをして遊んだんですか? もう全然、分からないです。私、バングラデシュには、ニュースステーションの取材で行ったことがあるんですが、残念ながらインドは言ったことがないんです。インドには今、知人が住んでいることもあり、行きたいと思うんですけれども。
- ニヤンタ
今のインドとは全然違いますよ。今のインドの、ある程度、裕福な家庭になると、子どもは体でなんか遊ばないですよ。日本のテレビゲームをやっているんです。でも私達は普通に、クリケット、サッカー、凧揚げ、おはじきをやったりして、皆で、そういう、やんちゃをやっていました。インドは野球がないので。
- 佐々木
じゃあ、家の周りは原っぱで、近所の子ども達と遊ぶ、というようなことですか? ムンバイだと、山があったり川があったり、ということではないですよね?
- ニヤンタ
ないですよ。ムンバイのマンション街で、周りにスラム街があるようなところで、まさにスラムドッグですよ、完全に。
- 佐々木
だから空き地で、皆で缶蹴りをしたり、ボールを投げて遊ぶとか、蹴って遊ぶ、ということだったんですね。
- ニヤンタ
あと、本だけはたくさん与えてもらったので、そこは感謝しています。おもちゃとか洋服は、そんなにたくさん与えてもらった記憶がないんですけれども。
- 佐々木
それはあまりないけれども、本はいっぱいあった。それは、やっぱりご両親が、教育という財産をしっかり与えようという意識がおありだったのですね。
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