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馬越恵美子さん
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どこか一つぐらいの学部は英語で教える
- 佐々木
英語で落語と考えているうちに思い出すのが、日本の経営者の英語力。日本は随分弱いように思うんですが。
- 馬越
そうですね。日本人全員が英語を話す必要はないんだけど、やっぱりトップでやられている人は、普通に英語を、うまくなくても話せる必要がありますよね。だから、経営者の方も、ぜひ。
- 佐々木
海外の国際会議に行くと、スピーカーになる日本人の経営者が大変少ないんですよね。私自身も、海外の会議に出席しますが、場を与えていればいいんですけど、たとえば、すごい大人数でディスカッションをしている中だと、編みこんでいくのが難しい時があります。自分の主張をするんだったら簡単だけれども、人が言っているところに、上手に角々を攻めたり、自分の論理に持っていくだけの理解力が足りていないのを、いつも悲しく思います。
- 馬越
それは、すごくよく分かる。実際、私も同感です。自分もそうです。自分がしゃべるのはいいんですよね。インタビューならいいんですよね。
- 佐々木
そうなんです。スピーチでも別にいいし、1対1でもいいし、聞いてくれるのもいいし、質問でもいいんです。
- 馬越
ここは日本人が一番不得意とするところで、全員がバーッとしゃべっている中で入っていかれる人はものすごく少ない。これはやっぱり教育だと思うんです。したがって、底上げをしないとダメじゃないでしょうか。教育しないといけない。たとえば日本の大学でも、どこか一つぐらいの学部は英語で教える、海外からの教員を半分ぐらいもっていく。
- 佐々木
そうですね。それに日本語でもディベートや討論の機会が少ないですし、パネルディスカッションをする機会も少ない。
- 馬越
KYを気にして、空気を読むと、やっぱり言えないですよ。若い人達でも、そうです。ゼミでディスカッションをすると、皆、空気を読むと、「本当にそう」とか、お互いに賛成しちゃうんですよね。若い人、ものすごく気を遣っていますよ。
- 佐々木
それは、思い出しました。私、ある上場企業のアドバイザリーをさせていただいているので、大企業の経営者の方々と同じテーブルでいろんな意見を言うんですけど、先日も、「佐々木さんみたいな人は本当に貴重だよね」って褒めていただきまして。「なかなか女の人で、こういうところで思ったことを言う人は少ないんですよ」って。
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