ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第128回 馬越恵美子さん

128 |
馬越恵美子さん
|
|
|
英語落語を、なぜ始めたかというと
- 佐々木
英語落語も挑戦されていますよね。教えてくださいますか。
- 馬越
英語落語を、なぜ始めたかというと、きっかけは、NHKの「ものしり英語塾」で桂かい枝師匠にインタビューをしたこと。彼、本当におもしろいんですよ。おもしろいことも言っているんだけど、何でおもしろいのかなっていうと、やっぱり話し方や間の取り方。同じことを私が言っても絶対におもしろくないんです。
私は人前で話すことも多いんだけど、自分の話にいつも満足していなくて、「下手だな」と思っているんです。「すごく話し方が上手だ」と褒めてくれる人は多いんですけど、私は納得がいっていなかった。3年前に96歳で亡くなった父も、時々、私の講演のテープを聞いてくれて、「下手。『あのー』が多い。なってない」とよく言ってくれまして。ですから、もっと話し方がうまくなりたい、聞いている人に喜んでもらいたい、と。それで、恥ずかしさをかなぐり捨てるために、落語を始めたんです。
私の弱点は、人前で話すときに、かわいく思ってほしいし、よく見せたいと思う気持ちがすごく強いことです。でも落語は、うどんをすすったり、しかめっ面をしたり。カメラ目線じゃないし、本当に変なことを言わなきゃいけない。でも、それが自分にとってストレッチなんです。
- 佐々木
それが”out of box”なんですね。素で勝負する。
- 馬越
素で、三枚目で勝負をすることによって、皆さんに喜んでもらって、終わった後、「元気をもらった」っていうのが嬉しくて。自分をよく見せたい、っていう人の話を聞いていても、おもしろくないじゃないですか。
- 佐々木
で、それを日本語でなく英語でやりたかった。
- 馬越
だって、少しは自分の得意なところをやらないと、日本語でやったらダメですよ。申し訳ない。だって、一生けん命、落語で食べていらっしゃる方には、申し訳ないので、そこはやはり遠慮して。
- 佐々木
英語落語は、実は、申し訳ないので遠慮した結果だったんですね。
- 馬越
遠慮っていうか、やっぱり自分の利点を生かそうっていう。あとは、人がいないところだからニッチだし、英語落語だったら高座に上がっていいと思うんです。普通の落語だったら、私、高座には100年早いと思います。
- 佐々木
高座は、1年に1回ですか。
- 馬越
ええ。この間、3回目をやりました。
- 佐々木
9月だったんですよね、伺えなくて。次はいつですか。
- 馬越
2009年の7月12日です。
- 佐々木
第14回国際女性ビジネス会議が、2009年7月18日ですから、直前ですね。
- 馬越
そうですね、今度は「天狗裁き」っていうのをやろうかな、と思っています。
17/20
|
 |

|
|