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野口悠紀雄さん
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シリコンバレーが変わったように
- 佐々木
そうすると、日本の危機感をあおらなくてはいけない。
- 野口
今言った食料問題に関していえば、ということなんです。だけどさっきの話に戻れば、あおるだけじゃ駄目なので、実際に聞くや、伝えたりしないと駄目ですね。
- 佐々木
するとサブプライムローンのこの危機によって、勉強したいという人も増えていけばいい。でもそんなにすぐに結果に出るんです。面白いですね。
- 野口
面白いですね。ここの早稲田大学大学院の入学も増えた。みな社会人の30代の人ですよ。
- 佐々木
こういうときに大学院に入学を希望する人たちというのは。
- 野口
とても成績もいいし、われわれにとって本当に願ったり叶ったりで。
- 佐々木
日本語で教えていらっしゃるんですか。
- 野口
私はね、日本語で教えていますよ。私は英語でやれって言ったんですよ。そうすると大歓迎されると思ったんですよ。「反応はどうだ?」って言ったら学生は大反対だって。もう何たることかと思いましたね。日本語でも分からないのに英語で喋られたらもっと分からないって。でもファイナンスを日本語で見ている人は、あまり役に立たないですよ、実際の仕事に。だから英語でやろうと言ったら、みんな大反対。私、だいぶ彼らを説得して、今2つの講義をやっていて、1つは英語です。
- 佐々木
そうですか。受けている人は日本の国籍の人が多いですか?
- 野口
そうです。だいぶ。
- 佐々木
女の人は増えてきたんですか?
- 野口
女性は増えてきてはいません、1割から2割の間。これは一橋のときの1割ぐらいで、それより弱冠、高いかな。あんまり変わりませんね。大体1割ですね。
- 佐々木
これから大学院生がもう少し増えて、きちっと勉強する人が育ち、その人たちが企業のカルチャーを変え。
- 野口
変えるのは難しいと思うから自分で変えちゃったらいいと思うよ。
- 佐々木
起業ですか?
- 野口
そう。
- 佐々木
そこから世の中を変えていく。
- 野口
企業を変えるのは難しいですよね。
- 佐々木
起業する人が増えれば、やっぱり世の中は変わる、ということですか。
- 野口
それはシリコンバレーが変わったように、明らかに変わるよね。そのような社会的な条件があるかどうかですね。日本ではとても今の状況では無理なんですけどね。
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