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野口悠紀雄さん
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知識が経済的な商品価値を持つかどうか
- 佐々木
ということは、もっと公に、多くの人に知らしめることによって、人々の認知の中で、「元祖」というか、「ブランド価値」というか、「自分の存在価値」を築いて、次なる仕事を増やすという財産形成を考えるということですか。
- 野口
だから収益を生むかどうかは難しいですね。つまりグーグルの場合も検索連動型広告を打っていますよね。あれは明らかに1つの方法なんです。
つまり昔からあったんですよ、ラジオも、テレビもそうですね。ただそれと検索連動は違うんですよね。つまりテレビの広告モデルをそのまま利用したのはバナー広告で、あれはあまりうまくいかなかったのです。
- 佐々木
イー・ウーマンはバナー広告を一切掲載しないというウェブサイトなんです。インターネットサイトで、女の人が、特に働く女性が多く集まるサイトですが、しかしバナー広告を一切掲載しないという形で仕事を始め、黒字化しています。ビジネスモデルは何かというと、集まる人の知恵を集めてコンサルティングなどをしたりしているんですね。
- 野口
その方式が成功されることを望みますけれども、いろいろな人が試行錯誤をやっているんですね。成功したのは検索連動広告だけだと言っていいと思います。ただ試行錯誤をやっていることは事実です。
よく、これからは知識の時代だと言う人がいるんですね。知恵の時代だとか情報の時代だとか。それはそのとおりなんですが、知識が経済的な商品価値を持つかどうかは、別の問題なんですね。社会的に重要であっても、そのままの形では商品価値を持たないです。だからそこで工夫が必要なんですね。そこを乗り越えられるかどうかが大変重要になってくるんです。
- 佐々木
それは例えば、知恵を、書籍の形にしたり、手帳の形にしてみるというのは知識の商品化でもある、ということですか。
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