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野口悠紀雄さん
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それは大企業が閉鎖的だから
- 野口
それは大企業が閉鎖的だから。今の韓国の話には続きがあるんですよ。この話に私が驚いて、スタンフォードの同僚に話したんですよ。そうしたら、こんなので驚くなと。今ね、韓国人はアメリカのプレップスクールに進出しているって言うんです。ご存じだと思いますが、大学の予備校というか、予備校じゃないんですけどね、上流エリート界に進出していく。
- 佐々木
全寮制の。
- 野口
あれに韓国人の学生がすごく多くなっているんですって。
- 佐々木
韓国は、オーストラリアにもすごくたくさん送っていると聞きました。小学生や中学からオーストラリアの寮制の学校に入れていると。
- 野口
日本ではね、プレップスクールの話をしても、みんなね、「何のこと?」って分からないんです。プレップスクールに行くということは、一緒に寝泊まりして、何年間もいるわけですから、アメリカ社会に入る、人脈をつくるということなんですよ。つまり10年20年すれば、アメリカの政権の内部に就く人と、直接話のできる人たちが韓国にいるということなんですよ。今はすでにそうなりつつある。
- 佐々木
それがすごく国全体の戦略として流れているものがあるのかなと思ったんですけど。
- 野口
偉くなりたいからやるんですよ。韓国では偉くなれるからなんです。中国でもそうです。日本では偉くなれないですよ。その点で大蔵省はいい例なんだけど、大蔵省で留学して偉くなった人間はいませんよ。特例は榊原英資だけで、あれはすごい例外。あれが本当に唯一の例外。大蔵省で英語がうまくなったら、英語使いに利用するだけで。
- 佐々木
英語ができると経済学じゃなくて、英語の方だけで使われちゃうということですか?
- 野口
経済学も必要ないです、大蔵省に必要なのは権謀術策ですから。英語使いは専門家だから。
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