ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第117回 岩切茂さん

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建築家・株式会社TEAM IWAKIRI JAPAN代表取締役
岩切茂さん
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ものすごくクオリティーの高い仕事ができる
- 岩切
やっぱり、人だよね。そういう仲間達がきちんと満足してくれるような環境さえ整えれば、組織が大きい小さいじゃなくて、ものすごくクオリティーの高い仕事ができるっていうことですよね。
- 佐々木
でも、本当に好きで仕事をして、また仕事をしながら、もっと仕事を好きになっていって、のめりこんでいくのは、よく分かるよね。
技術的なこだわり、さきほど9割がロジックって言ったけど、本当に徹底的にいろんなロジックを積み重ねて……。そして、ロジックっていうのは、自分達の研究結果なんですね。どこかの本に書いてあったロジックじゃなく。
- 岩切
具体的に、他の案件で体験していることも含めてだけど、いわゆるマニュアル本があってのロジックじゃなくて、自分達の蓄積ですよね。
- 佐々木
それは、例えば、こういうドアだと、こうなるだとか、ここに窓があると風をこう感じるとか、このような設計だと人がこう動くとか。
- 岩切
そう、たとえば、机の寸法一つにしたって、何も気にしなかったら、何も気にしないんですけど、たとえばここにある机は高さが74センチとかって決まってる。でも、僕らとして、どういう人達にとっては、どのぐらいの高さがよくて、こういう人達だったら、こうで、というものの基準を、自分達なりに作っていて。で、その理由をきちんと整理していくことが大事じゃないかな、と。
- 佐々木
そういった体験情報をデータベース化しているんですか?
- 岩切
基本的には、全部まとめてある。だから、僕らのところに来るのって、こうやって、まとめてボーンっていう依頼が多くて。たとえば、今やってるオリックスのシニア向け住宅なんかは、まさにそれをやっていますね。全部の高さとか。あと、トヨタのディーラーとか、日産のディーラーとか、全部そういうのも寸法から何からすべて。
- 佐々木
年齢や体の大きさでサイズも違うだろうし、目的によっても違うことがあるでしょう。そういった理由や反応やプロコンを、社内のデータベースに記録していったりするわけですね。
- 岩切
そうですね、0か100かっていう世界じゃないですし、白か黒かじゃないので、そういった意味では、貯まっていくという考え方のほうがいいのかな。
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