ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第113回 高橋典子さん

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高橋典子さん
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1年ごとに契約します
- 佐々木
契約が更新されたと聞きましたが、高橋さんなくして、「KA」は成り立たないということで、当然のように思いますが、契約更新は1年ごとなんですか?
- 高橋
はい。一番最初は2年なんです。シルク・ドゥ・ソレイユに入社した人は、必ず2年の契約なんですけど、その後からは1年ごとに契約します。最近は期間が1月1日から12月31日までに変わったので、どのショーも誰もが1月1日から始まるんです。そしてその契約の更新がされるか、されないかというのは、半年前くらいから話し合いが始まって。
- 佐々木
そうすると、中には、辞めてくださいと言われる人も出てくるわけですよね。
- 高橋
はい。
- 佐々木
ドキドキなものですか? そんなこともないか。今は役柄からして、あんまりなくなることもあり得ない感じのパートですからね。
- 高橋
まあ、今のところは、なくならないでしょう。あの父みたいになくなるということはないだろうと。
- 佐々木
すごくびっくりしましたよね? びっくりじゃないんですか?
- 高橋
びっくりしましたよ。
- 佐々木
いなくなるなんて、あまり考えられない。
- 高橋
いなくなるって言った時点で、それにかかわる人の中で、契約のときに、「その後の話を考えているのか?」って聞いたら、「考えてない」って。「でも切る」って言ったんですよ。だから本当に驚きでした、私たちも。父役は、もう真面目な人で、ただ1回もショーを休んだこともない人で、彼自身には全然問題はないんだけれども。
- 佐々木
彼自身に問題がなくても切るなんて。
- 高橋
問題がないというか、あるといえばあるのかな。というのは、すごく演技力があって、すごく創造することに恵まれている人だったら、きっと残したと思うんですよ。でも切ってもいいくらいの人と思われてしまった。
- 佐々木
そこまで変えられないという厳しい世界ですよね。きっとね。技術的には、その人のオーラが足りなかったとか。
- 高橋
そういうのは、きっとあるんでしょうけど。
- 佐々木
そういういろんな人の異動を目の当たりにしていると、いくらソロパートがあっても、オーラを出し続けなくてはいけないというと、ちょっとドキっとしますね(笑)。
- 高橋
契約されたいからということではなくて、やっぱり与えていただいた仕事は、きっちりしたい。自分ができることはしていきたいので。そこでもう、もし明日辞めて下さいって言われても、自分に悔いがないように、いつ何を言われても、自分がやってきたことが、悔いがないようにやっていきたいので、次の契約のことというよりも、一日一日の自分の人生がちゃんと、ちょっとずつ進むようにやっていきたいなとは思っています。
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