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高橋典子さん
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もう少し違う自分が出せる
- 佐々木
そういうお膳立てだと、初めから言ってくれれば待ちますけど、何もなく4カ月も待たされたら、私だったら、「契約、取り消されるのかな」とかって不安な気持ちも出てきそう。
- 高橋
最初にメールが来たのが、2002年の10月なんですよ。で、まず契約書が来るまでに、翌年の夏まで待たされて、行くのも待たされて。というのは、向こうの方がクリエーションの頭の頃に、この人を使おうって決めてくださっていたらしいのです。
- 佐々木
じゃあ、言ってくださいよって感じですよね(笑)。
- 高橋
私の方は知らないので、不安で。1カ月に1回くらい、質問をしていました。
- 佐々木
「忘れないで下さい」って意味でね(笑)。
- 高橋
その頃は、本当に小さなことでもいいので、質問をして質問をして質問をして、つないでいって。それで「大丈夫だ、大丈夫だ」って。ようやく契約書が来て。それでも、「まだ来なくていい、まだ来なくていい、まだ来なくていい」って。
- 佐々木
なんだか、そこまで待たされると、主役じゃないかと思いませんでした? 大物だから、最後に取っておいたっていうわけじゃないですか?
- 高橋
そんなことは全然思わないです。全然思わないですし、よく、サーカスを見に行くと、道化師みたいな感じで、場をつなぐような形の方がいらっしゃいますよね。そこに、きっと私はバトンを回しながら、場をつなぐ人なのかなって、勝手に決めていったんですけれども(笑)。とんでもなかったです。
- 佐々木
もう、そうなったら、高橋さんの性格からすると、「よし、やるぞ」っていう感じの興奮ですね、きっと。
- 高橋
そうですね。何ができるのか分からないですけども、新しいことを挑戦するというか、新しいことに取り組むということは、すごくワクワクすることで。またそこが、外語に行ったときと同じことで、誰も知らないところで、私のことも知らないし、向こうから見ても、知らない人が来たということでしたから。
本当に恥ずかしがり屋なんですけれども、でもそれをこう、何て言うんだろうか、何かで覆わなくても、もう1つ出せるところに行く。新しいところだったら、もう少し違う自分が出せる。恥ずかしがらなくてもいい自分に少しはなれる、というのがありました。
- 佐々木
自分の理想とするような、描いている姿を、初めから演出するというか、作っていくことができるということですよね。
- 高橋
相当、楽しかったです。
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