ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第104回 張 晞さん

104 |
張 晞さん
|
|
|
社員のチームワークです
- 張
具体的には、今言った、社員のチームワークです。
- 佐々木
チームワークって言っても、それはたぶん、どこの会社でも、社員がチームワークで働いてくれればいいと思っているし、みんな仲良く生産性を上げてくれたらいいと。たぶん、どの経営者も思ってはいるけれども、そうならない会社がやっぱりあるわけですよね。
前にお勤めになった3社も、たぶん別に経営者は、社員同士が喧嘩をすればいいと思っていないし、よいと思ったことを、きっとやっていたと思う。でも、上手くいかなかった。張さんの会社のやり方と、何が、違いがあるんですか?
- 張
そうですね。やっぱりみんな平等だということでしょうか。まず社長として、社員に対して、日頃の接する態度、言動を、すべて同じにすること。これはとても難しい。人間だから、好みは絶対にあります。好き嫌いは絶対にある。私も人間ですから、この人と性格が合う、合わない、それはあります。だけど、いかに自分を我慢するというか、好みをなくす。
あとは、言い方は変だけど、「自分はお母さんだから」と思って。やっぱり、一緒に働く社員はみんな子どもみたいに、かわいいですよね。それはお母さんになってから分かったことだと思います。
- 佐々木
ある意味、子どもだと思って、育てるってことですか?
- 張
そうですよね。私も、いつも社員に言っているのは、私は生まれつきの社長じゃないんです。素質も持っていないし、最初から社長になろうという目標があって日本に来たわけじゃないし、会社が潰れてから、仕方なく社長になったということもあります。ぜひ、社員のみんなに、私を育ててほしいんです。同時に、私も社員と一緒に、人間同士で成長していく。社員を育てていく。
で、たとえ、悠遊ワールドを辞めても構わない。でも履歴には、悠遊ワールドの社員だったということを、自慢して書いてほしい。社会に送り出す、別の会社に送り出す、ちゃんと立派な人間になって送り出すというのは、それぞれの会社の社長の使命じゃないかなと思います。
- 佐々木
そういう考えには、いつから至ったんですか?
- 張
やっぱり、だんだん社長業を……。社長業も一つの業種ですよね。社長という仕事をしながら、だんだん成熟していったと思います。最初からなんて、もう、とんでもない。明日会社をやっていけるかどうか、そればかり考えて。
- 佐々木
でも、私から見ると、本当に張さんは、初めから凛としていて、すごくパワフルで、着実に、何の迷いもなく会社が大きくなっていったという感じに見えるんだけれども。
- 張
実はそうじゃないと思います。やっぱり、元気がなくても、会社に入る前に、人に会う前に……。入ったら、とにかく笑顔。じゃないと、みんな不安ですよね。自分にどんなに悩みがあっても、会社に入る瞬間は、とりあえず笑顔。
- 佐々木
あ、それは私も一緒だわ。毎朝、会社に入る前に、ドアの前で「ニッ」て笑顔を作ってから「おはよう」って開けますね(笑)。
- 張
そうなんですよ。悩みはいっぱいありますよね。不安の日々ですよね。
7/21
|
 |
|
|