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人生を共に歩むペットたち
はじめまして、赤坂動物病院の柴内晶子です。
みなさんは、「伴侶動物」という言葉をご存じですか。
人と、人のそばで暮らす動物たちとの関係は、これまでは「人とペット(愛玩動物)」でしたが、近年「人と、人生を共に歩むパートナー動物」へと変わってきているように思います。この「共に人生を歩むパートナー動物」を「伴侶動物」といいます。
わたしは幼い頃、自然がとりまく環境で育ったので、多くの動物や昆虫と触れ合っていました。とりわけサモエド(ロシアのソリひき犬)のヤッパー ボーイ オブ タックタックスとアカトラ猫のぽん太郎は、親友であり兄弟のような特別な存在。乱暴すれば痛く、やさしく触れれば心地良い心臓の音は自分の音と同じでした。だっこすると温かく(彼らの体温は人間より3度高い)、縁側の日だまりのようなにおいがしたのを覚えています。
ある日突然にお別れの時がきて、ぽん太郎の身体は冷たく、硬くなり、ずっしりと……。いつもと変わらかったのはオレンジ色の縞々の柔毛だけ……。それでも、しっかりだっこすると、逆にだっこされているようなあの感覚は、ぽんを亡くした後もずっと残っています。
このように、子どもにとって伴侶動物は、限りある命を持ち,傷つきやすく、それでいて強くたくましく、近しい「生き物」。言葉に頼らぬコミュニケーションにより、深くて強い信頼で結ばれたパートナーであり、自然界のルールを教えてくれる存在でもあると思います。
そこで今週は、「伴侶動物と暮らしていますか?」をテーマに、みなさんのパートナーである動物たちのお話を伺いながら、彼らとの暮らし、彼らが与えてくれること、彼らに与えられることなど、一緒に考えていきたいと思います。
ご意見を、お待ちしています。