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神原 弥奈子さん
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「世界初」をやりたくて
- 神原
私たちが持っているコンテンツじゃなくて、やっぱりエンターテインメントの最高峰にある、映画っていうコンテンツを作っていらっしゃる方の周辺にあるコンテンツを、インターネットに出すことによって、より大勢の方にインターネットに興味を持ってもらえると嬉しいと思っていました。
そういう思いだけで行動していたので、その部分で受け入れていただけたという面と、だから、何ができるか、私たちも監督も、たぶん分からなかったと思うんですよ。
- 佐々木
監督の決断もすばらしいですね。この時期には、たくさんの面白い経験があると思いますけど他にはなにか。
- 神原
当時、撮影現場から生中継をしたんですよ。97年なんですけど、世界初っていうのを、もう、やりたくてしょうがなくて(笑)。撮影現場にISDNを3本引いて、そこから映画の撮影現場の生中継を世界で初めてやったんです。
撮影の本番を撮っている横でデジタルビデオカメラで撮らせていただいて、映画の撮影の準備をしている間もずっと生中継していたんですね。そのためのタイアップやスポンサーも自分たちで集めてやったんですけど、その中継を見てくれた人は200人ぐらいしかいなかった(笑)。
- 佐々木
でも、いいじゃないですか。
- 神原
それが当時のインターネットの現実だったんですよね。
- 佐々木
それで思い出すのは、私たちも、「日本初」って言われたことがあるんですよ。95年の夏、国際女性ビジネス会議をスタートする1年前に、ずっと活動を続けていたプロ意識のある女性のネットワーク(NAPW)の会議で300人くらいの働く女性たちが集まったんです。
その東京の会議会場とアメリカのパロアルト(シリコンバレー)をインターネットでつないで、生中継しているんです。
- 神原
コマ送りの紙芝居みたいな感じですか?
- 佐々木
いえいえ、それが結構、いいんです。私の講演の最中に、ステージ上の私の横に置いておいたPCに、パラアルトのアップルコンピュータ本社から電話がかかってくる。私が会場の様子をPCにつながっているCCDカメラで写しながら、生中継で、会場とアメリカをつないだんです。双方向で会話もしました。映像も結構スムーズでした。それこそISDNで。
- 神原
ISDNですよね、当時は。
- 佐々木
そう。NTTの人が7〜8人、会議場に朝からやって来て、「NTT始まって以来です、これは日本初の試みです」と。「国内同士でのテストはやったことがあるけど、海外とつないだことはありません」って言って。もう、たくさん人が来てね。
- 神原
すごいですね。NTTから支援が来てくれて。
- 佐々木
そう。講演中に「あら? 何か入ってきました」って私が言って、そこでスクリーンが映って、そこで私がカメラを300人の方に向けて。その映像を見て、アメリカ側が「わあ、たくさんいますね」って言いながら、女性の働き方とか、そんなテーマでやり取りをしたのね。
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