ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第95回 進藤 晶弘さん

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株式会社メガチップス会長 、株式会社メガフュージョン取締役兼代表執行役社長
進藤 晶弘さん
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会社にいる1秒1秒を大事にしよう
- 進藤
だから、毎日毎日、1.2倍努力したんですよ。教えてもらうのも、先輩や技術者ばかりじゃなくて、現場で働いている、当時トランジスタ・ガールっていってね、いっぱい横一列に並んで働いてました、そういう人たちにも教えてもらいました。
- 佐々木
具体的には工場に入って、どういうふうにするのですか? それは勤務時間中に?
- 進藤
自分の担当の分野をあてがわれますよね。私は半導体っていう、どちらかというと化学系の人にも活躍できる分野。化学屋なのでIC製造技術の中核であるフォトリゾグラフィー(微細加工)分野に配属されました。
で、そこでやっている工程がありますね。実際に、作業仕様書といって、どうやって作業するかいう指導書があるんですよ。で、それを読むんだけれども、全然イメージがわかない。だから現場に行って、女性がやっているのを見て、そこで教えてもらって。で、「じゃあやらせてください」って、自分もやった。
誰も、そういうことはしていなかった。でもやっぱり現場でものを見て学ぶっていうことを毎日毎日続けたんですね。本も読む。それから会社の技術のいろいろな資料も見る。そして、実際やっているところを見る。
それまでは、そんなことをしたことがなかったのですが、同期の人より遅れてるから、会社にいる1分1秒を大事にしようと思って、やってきました。
そういうことをずっと繰り返していくとね、まあチリも積もれば山となるというか、継続は力なりというか、実は5年経ったら、この分野ではリーダー的な存在になりました。そうするとね、自信がわいてくるわけ。それから初めて自分の存在感も感じられるようになりました。
- 佐々木
言うは易し、ですが、それを5年間続けられた。
- 進藤
やると自信がつくからやれる、すると今度は幸福感が味わえる。やっぱり、存在感と幸福感、実は社会に出て5年から7年ぐらい経って初めて感じられるんですね。
それまでは、とにかく人から遅れている、というようなことを強く意識していたから、それがやっぱり努力させたんでしょうね。で、そのバックグラウンドには、やっぱり負けじ魂とか、反骨精神があったんでしょうね。
- 佐々木
どこでそういった精神は身についたんでしょう。
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