ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第95回 進藤 晶弘さん

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株式会社メガチップス会長 、株式会社メガフュージョン取締役兼代表執行役社長
進藤 晶弘さん
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工場なしの、設計だけの半導体メーカーを作りたかった
- 進藤
で、実は私は、そういう半導体事業をやりたかったんですよ。
- 佐々木
お客様の要望に対応するカスタムメイドの半導体メーカー、ということですね。
- 進藤
そうです。ところが、そういうようなアイディアを出したんですが、会社の方針は、お客さんの言われるままのIC、言い換えれば下請けみたいになってやるか、あるいは、よその半導体メーカーがやっているのと同じような標準ICのものを作るという方向に流れていくものでした。
だから私1人戦って。最終的には、工場も要らない、ファブレスというものを訴えた。私がずっと主張してきたのは、設計する人材ばっかり集めた事業部にしたいっていうことだったのです。
会社は、工場を持たずに何が半導体メーカーだ、と。お前が言っていることは「ノー」だし、ファミコンの成功も「あなたはね、リコーという会社のためのICを作るということよりも、社外のお客さんのためのICを作ることに熱心だ。何のためにリコーはIC部門を作ったと思っているのか、けしからん」と。
- 佐々木
けしからん?
- 進藤
成功すればするほどね、どんどん伸びれば伸びるほどね、僕はあちこちから非難を受けるようになった。
- 佐々木
リコーは、成長する機会を失ったかもしれないですよね。工場をもたないファブレス企業は、その後急成長。
- 進藤
やっぱりね、リコーの技術と半導体の技術は違ったんですよ。
複写機やプリンターという事業は、やっぱりリコーはすごいですよね。ですからそこに最適化されていって、半導体事業は違っていたんですね。
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