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金平 敬之助さん
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いい上司とは
- 金平
私はこの頃「いい上司とはどんな人か」と考えて、こんな結論を出しています。もっともシンプルな答えですが……。もちろん、上司は夢を語る人でなくてはいけないことは当然ですが、それ以外は二つなんです。まず「一緒に食事したい人」。昼ご飯を一緒に食べたい、日本のプロ野球の監督はだれですか? 案外いないものでしょう。
もう一つは何かと言ったら、「礼状を出す人」です。「礼状をきちんと出す人」は間違いなく誠実な人だからです。部下は「誠実な上司」と仕事をしたいのですね。佐々木さんの礼状はタイプのときでも必ずサインをしてあるじゃないですか。
- 佐々木
すみません、時々、タイプにサインのみというお礼状で……。
- 金平
いや、サインだけでもいいんです。それが「できる、できない」の違いは生むのは何か、といつも考えています。
- 佐々木
私は手紙が実は大好きなので、本当はたくさん書ければいいんですけど、最近なかなかできなくなってしまったんです。
- 金平
小説家の吉村昭さんがそうです。吉村さんは、返事をきちんと書く人だったそうです。返事で有名なのは永六輔さん。少なくとも、私は永さんから必ず返事をいただいております。それだけに、私は永さんに葉書を出すのを極力遠慮していますが……。
ここで江戸の知恵を一つ紹介しましょうか。江戸の人は相手から返事を求める便りは避けたらしいです。相手に負担をかけるからです。たとえば、「この件についてあなたはどう考えますか」などです。メールなども内容とか回数とかできるだけ相手に負担をかけない配慮が大切ではないでしょうか。
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