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Clay Chandlerさん
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日本は、本当に、信じられないくらい才能ある社会だ
- 佐々木
終わりがないね、クレイ(笑)。面白い。もっと話をいっぱい聞きたいから、コラムが書けないなら、私がクレイにインタビューをするコーナーを毎月設けるとか(笑)。
- チャンドラー
それが効率がいいかもしれない。
- 佐々木
中国語と日本語を話して、アジアが分かって、日本に対してちゃんと言ってくれるアメリカ人ジャーナリストは、イー・ウーマンのサイトに参加してくれている人たちにとって、本当に勉強になるし、若干、ジャーナリストの血が私も混じっているから、この、イー・ウーマンを使いながら、いろいろと社会を動かせたらって思っているわけです。
- チャンドラー
たしかに僕はイー・ウーマンみたいな組織やネットワークがもっとたくさんあればね、何かコモンセンスの声がね、もっと伝わるようになるだろうと思ってね。
僕はやっぱりアメリカ人で日本人じゃないし、ジャーナリストですから、実際に政策を書いている人ほど詳しくないし、あくまでもジェネラリストです。でも、やっぱり、自分の娘と紀子様ご出産のテレビを見ていて、何て言うのか、十分、自分の才能を使える社会、将来の日本がほしいな、と思ったんですよ。
僕たち、だいぶアメリカにも 長くアメリカに住んだし、また、今後、何度も日本に戻ってくるだろうし。僕の子どもたちが戻ってくるだろう、ということ。何か、娘にとっても、将来性のある社会、皆さんに作ってほしい、という。一部の理由としては、そういう気持ちは郷里に対するようなものだろうと思う。
僕は日本にともに活動してくれることを切に願っているし、日本は本当に信じられないくらい、才能ある社会だ。この国には、驚くべきほどの資源があるのに、うまく活用されていない。ただ、すべてのことが、「失われた10年間」というような形になってしまった。
それはまったく犯罪といってもいいようなことだよ。才能を埋もらせ、資本を無駄にし、たくさんの人を苦しめ、生産性すらも失ってしまった。政策というものがきちんとしていなかったから。
だから、出生率の問題にしたって同じことが言えると思う。明白な解決法というものだってあるのに、ただ待って耐えるだけ。でも、本当に解決できないことではないから。一時帰国してアメリカを見ると、本当に、社会生活において、パラダイスで楽しんでいるっていう感じなんだけれども、日本には、さらにそれよりもいい、特別なものがあるんだ。アメリカよりも良いものかもしれないね。それが日本の基礎を築いているんだと思う。
- 佐々木
クレイ、本当に長い時間ありがとう。とっても刺激的で楽しかった。ぜひこれからも、日本を見続けてください。そして、イー・ウーマンにも登場してくださいね。
対談を終えて
楽しかった。いくらでも話していられます。日本社会を愛し、そして客観的に見ているアメリカ人ジャーナリストは、「視点で勝負する」という姿勢のとおり、日本社会の不可思議を素直に疑問視しています。よく、「女性視点」が大切といいますが、私は、それは「多様性のある思考」のことだと思っています。クレイのよどみなく湧き出る「視点」に触れ、「日本の経済社会に必要なのは、やはり多様性のある視点だ」と再確認。「わ、夕食の時間に遅れてしまう!」と妻を気遣い急いで帰路についた彼と、今後も頻繁にディスカッションを重ね、イー・ウーマンは、しっかり社会での役割を果たしていこうと思います。ありがとうございました!
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