ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第84回 金子 奈緒さん

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金子 奈緒さん
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さまざまな自分を楽しめるようになって
- 佐々木
(笑)それは、違うの? どう違うんだろうね?
- 金子
熱い大阪。もう、「いけいけ、ヤーヤー!」かな。
- 佐々木
でも、その時、金子さんは、自分は金子奈緒なわけじゃない? だから、あんまり自分のキャラっていうのは変えたくないでしょ?
- 金子
でもね、不思議と変わるというか。私達って、皆さんに楽しんでいただいたり、いい空気を共有して帰ってもらうのが仕事ですから、やっぱり「自分がそっちに入っていくんだよ・それで良いんだよ」って、勝手に切り替わるというか。すごく面白いんですけど。それで違う自分も発見して、「局によって人が違う、場所が違う、そうすると自分も違うんだな」って教えてもらいました。もちろん、スキームは同じで1つなんだけども、それによって色付けする自分っていうのはいろいろありなんだということを学びました。
- 佐々木
それは要するに、例えば、分かりやすく言えば、服を替えると全然違う人になるみたいに。
- 金子
そうそう。女性はメイクで変わるとか、そういうことです。結局そうです。
- 佐々木
髪型や何か、「ちょっとこういうタイプで、今日は行ってみようか」って言われると、「こっちのノリでキャラを出してみようか」っていう、そういう感じ?
- 金子
そうそう。そうなんです。それを学んだのが、この時期で……大きかったですね。
- 佐々木
それは、演技力というよりも、自分の中身が多面性を持つというか、膨らんでいくっていう面白さなのね? きっと。
- 金子
うん。お客さんと感応、場所に順応、これですよね。
- 佐々木
それだから、場所で分かったのが、今度は、だんだん仕事が増えていって、「時間帯でも違うんだ」って。
- 金子
そうそう。「時間帯で違うぞ」って。
- 佐々木
朝昼夜、平日、土日、皆違うわけですからね。
- 金子
全部違うんです。
- 佐々木
それは今、金子奈緒のなかに全部データベースがいっぱいあって。
- 金子
ええ、意識はしていないんですけどね、自動的にそうなるみたいです。だから、この間、J-WAVEの話ですが、ジョン・カビラさんの代演で……。
- 佐々木
朝ね。代役をされていた。
- 金子
はい。で、その時はちょっと違うし、週末に佐々木さんとお会いしていた時も、ちょっと違うし。で、どれが嘘、どれが本当っていうのはない。全部本当なんだけど、本当のなかで、いろんな引き出しを開けていくような感覚。だから、その「引き出しがある」ってことを学んだのは、この大切な東京・大阪の時期だった。誰かに教えてもらうわけじゃなく、それは自分で感じたから残っているし。言われたことって流れちゃうこともあるんですけど、自分で感じたものは離れないっていうことですかね。
14/29
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