ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第8回 杉田敏さん

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株式会社プラップジャパン 取締役副社長 普楽普公共関係顧問有限公司 CEO
杉田敏さん
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勉強には「犠牲」がつきもの
- 佐々木
英語の勉強だけでなく、何の勉強でもそうですが、材料も状況も、環境も限られた中でやろうと思う人には、たしかに今、いろんなツールが出てきているんですが、イー・ウーマンでも今、“GlobalEnglish”というアメリカで開発されたインターネットのeラーニングの英語教材をサイトで提供し始めたんですね。すでに、世界200万人以上が使っている、優れものです。
しかし、「それすごくいいけど、家で一人でやんなきゃなんないのは、とてもじゃないけど、続けられない」と言われたことがある。
そういう人は、もう英語の勉強をしないほうがいいっていう話でしょうか? 料金が高くても、週何回かやっぱり学校に行ったほうがいいという考え方ですが。
- 杉田
その人のライフスタイルに合った勉強法を見つけることが必要ですね。でも、基本的には勉強をするためには犠牲を払わないといけないと思うんです。犠牲とは何かというと、時間とお金。まず時間を作らなければなりませんね。本当は、勉強するよりも、赤ちょうちんで飲んでたほうがずっと楽しいし、自宅でたけしやさんまのテレビ番組を見て笑ってたほうが楽です。でもその代わりに勉強する時間を作る必要があります。
お金もそうですよね。赤ちょうちんで飲むお金を、教材などを買うお金として使う。どしてもその二つの犠牲なくして勉強はできないと思うんですよね。学習のために時間を費やし、お金を払う意志があるかどうかです。時間は作るとして、お金はどうしますか。お金のかかる方法とかからない方法といろいろありますから、自分に合ったものをやればいいわけです。でもいずれにしても、犠牲を払わないと駄目ですよ。
- 佐々木
わたしごときが言うのも生意気なんですけど、若い人たちに、今の杉田さんの「爪の垢を煎じて飲め」と言いたくなるような気分です。たいした努力もしないし、探しにも行かない。ましてや、突進して行く人が少ないような気がしてならないんですけれども。先生はどんなふうにご覧になりますか?
杉田さんの会社でも、若い社員の方々が増えておられるようですが。
- 杉田
社員は今180人ぐらいです。若い人と話してて、「若い時の苦労は金出してでも買え」という昔のことわざが通用しなくなっているなと実感します。要するに苦労しなくて同じところに到達できるんだったらそれでいいんじゃないの、と言っている。わざわざ苦労しなくたって、今は明治時代じゃないんだから、という考え方。
- 佐々木
電子辞書でいいんだし。
- 杉田
そうそう。でもそれはある程度は正しいと思うんですよ。電子辞書のような便利なものができて、お金さえあれば昔よりもっと短い時間で勉強することができる。それから高等部の時代にはタイプライターの講習の時間があって、教本を見ながら一学期かけてタイプライターの使い方をコツコツ学んだけど、今はインベーダーゲームみたいなのがあるんですよね。画面の四方八方から宇宙船目がけてロケットが飛んで来て、それを打ち落とすにはA-S-D-Fって早く打たなきゃなんないんですよ。知らない?
- 佐々木
知りませんねえ。わたしもタイプライターのキーをパチパチ、パチパチ、とマニュアルを見ながら覚えたんです。
- 杉田
そうでしょう。でも20年も前からそうしたソフトがある。それを娘と息子にやらせたら、もうほとんど1日で打てるようになっちゃうんだよ、キーボードなんて。それはすごいと思うよ。今そういう世の中なんだから、それをフルに利用すればいいと思う。
- 佐々木
へえ。今お子さんたちは何をしていらっしゃるんですか?
- 杉田
娘は広告会社でクリエイティブの仕事をしていて、息子は商社勤めです。
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