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服部 幸應さん
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離乳食が早いと、アレルギーになりやすい?
- 服部
いつから離乳食を与えるべきかっていうのはね、育児手帳を見ると5か月になっているんですよね。で、これは、1966年の『スポック博士の育児書』以降なんですね。昔日本では、1年〜1年半母乳を飲ませてましたよ。ぼくは、12か月やってほしいわけ。
- 佐々木
私は、6カ月母乳で、その後、粉ミルクと離乳食だったような……。
- 服部
それ、いいです。今度は母乳よりも、8カ月くらいからは人工乳のほうがいいっていうことも分かってきた。
17年間、18年間研究していた先生がいるんだけれど、そうしたら、どうもね、アレルギー疾患というのは、腸が完成していないと、抗原が抗体反応を起こして、どうもアレルギーに可能性がすごい高い、と分かったわけです。でもこれは、国はまだ認めていないんですけどね。
生まれたときって無菌状態から出てくるわけじゃないですか。ものすごい菌をいっせいに吸い込むんですよ。免疫機能ないんです。だから、特に初乳5日間が大事なんです。
ただね、日本人が、実は欧米型のアレルギー疾患になっちゃったわけですよ。静かに潜行して、20歳過ぎたころアトピーになっちゃってる子がいるんですよ。それが、ダニなのか、カビなのか、シックハウスの、いわゆるアセトアルデヒドなのか、スギ花粉なのかっていうのは、抗体反応を見なければ分からない。
抗体反応を見た場合でも、食物の人もいるわけです。で、2000年に24品目の食物を、アレルゲンを持っているっていって、厚生労働省が取り決めたんですね。2002年には、そのうち5品目だけは、調理加工食品には必ず提示しなければいけないという義務が出た。それが、牛乳と卵と小麦粉と落花生とそば粉なんです。残りの19品目というのは、牛肉豚肉鶏肉あわびにマツタケ、それに青背の魚、それと、山芋に大豆。
あと果物が多いんですよ。りんごにオレンジでしょ、それにキウイフルーツに、桃なんですよ。それが、だんだん増えている。これは24品目どころじゃなくなってきた。毎年。ということはね、赤ちゃんのうちに、果物をやっぱりあげちゃうんですよ。
- 佐々木
ああ、そうか。
- 服部
そうするとね、腸が完成していないところへ、抗体反応を起こしちゃうから、それで次に入ってくると、それを受け入れるのをやめようとして、なる。これ、絶対とはぼくは言っていないです。というようなこともあるかもしれないから、みなさん、できたら、疑わしきは排除しよう、って言って。
- 佐々木
そうですね。
- 服部
で、今の小学生。小学生のうちのですね、男の子の4割、女の子の6割が、どうもカラダの温度が、朝ね、登校時に35度くらい、下校時に37度くらいになるんですよ。
我々は恒温動物と言って、いつも常に、36度5分前後なんです。ところが、変温動物化しているわけです。変温動物というのは、爬虫類ですからね。ヘビとかトカゲですから。
- 佐々木
ヘビ(笑)。
- 服部
どうしてだっていうと、これも先ほどの、早すぎる、離乳食。
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