ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第68回 服部 幸應さん

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服部 幸應さん
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ブルーのおしっこが出ないんです
- 服部
親が悪いんですよ。だってね、小児科を調べていたらね、6か月検診に来たお母さんがね、「うちの子供ブルーのおしっこが出ないんですけれど、先生大丈夫でしょうか」って言ってね。だからそれは、テレビのコマーシャルのブルーのインクです、って。
そうしたら隣の先生がもっとすごいのがありますよって。「うちの子供はカスタードプリンが大好きだから、1日7個食べさせている、それしかあげていない」って。それで隣の先生が、もっとすごいのありますよって「うちの子供はカキフライが大好きで昨日13個食べました」って。0歳時ですよ、死んじゃうよ、って。
そうしたら次は、「はい、次の方」って入ってきたら、親だけ。お子さんはどうしたのって聞いたら、「え、連れて来なくちゃいけないんですか」って。子供の6ヶ月検診ですよ。果たしてこの人たち子育てしていいのかな、って。
- 佐々木
どこでおかしくなっちゃったんでしょう。
- 服部
やっぱり教育でしょうね。
- 佐々木
でもなんか短期間に、劇的に変わっているような気がするんですが。
- 服部
劇的に変わっているでしょう? 結局、まず核家族だからでしょうね。以前は、お嫁入りすると、大家族の面倒を見なくちゃいけないから、お嫁さんって辛かったんですよ。それで、お姑さんと小姑の目があるから、朝早く起きて炊事洗濯をして。たとえば朝早く起きたら、ちゃんとしなくちゃいけないという責任を感じながら作っていたから、辛くても涙を流しながらやっていた。これがいいことか悪いことかは、別ですよ。ところがこのごろだんだん、ジジババは外しちゃおうという話になって、これがまず一つのきっかけ。
- 佐々木
たとえば、食べるということからすると、その中で伝承されるものや、学んでいくものっていう部分と、それから我慢っていう言い方がいいかはよく分からないけれど、ある程度の規律なり我慢を強いられる生活というのが全部なくなっちゃった。
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