ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第66回 板倉 啓子さん

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薬膳研究家 板倉料理学院院長 メンター・フーズ(有)代表取締役
板倉 啓子さん
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ガーデニングでも楽しめる、薬膳
- 佐々木
西洋の薬膳といわれるハーブは結構、みんな家でちょっとずつやっていると思うけど。私たちが日常で育てられもの、あるんですか? ガーデニングでできますか?
- 板倉
あります。お任せください。いろいろありますよ。まず、枸杞(くこ)の実。
- 佐々木
え! 枸杞(くこ)の実って育てられるんですか?
- 板倉
はい。シダレヤナギのように、枝を垂れます。低い天井くらいの高さになりますよ。紫のかわいいお花が咲きまして、枸杞(くこ)の実が実ります。「チャングムの誓い」でお馴染みの五味子(ごみし)もかわいく粒がつくんです。あと真っ白なコブシの花蕾も花粉症の妙薬です。キキョウやイカリソウ、ナルコユリ(黄精)も花は可憐できれい。
- 佐々木
いろいろあるんですね。
- 板倉
おいしくて鉄分豊富なノカンゾウ(金針菜)、菊花、雑草予防にリュウノヒゲ(麦門冬)。大棗(なつめ)も、富山県ではお庭に植えてらっしゃる方が大勢いらっしゃいます。
バケツにいっぱいいただいたりします。
あと、杜仲(とちゅう)の木は、樹皮が生薬です。中国ではよく使われていて疲労回復や腰痛に、ダイエットに効果的です。中国で丸裸の木があったら、「ああ、杜仲(とちゅう)の木だな」って分かるくらい。
- 佐々木
百日紅じゃないんだ(笑)。
- 板倉
グッタペルカという成分で虫が寄りつかず、無農薬で育つ木なんです。葉っぱが蓑虫みたいに糸を引き、面白くて遊んじゃいます。
山形県では県の特産物として、紅花羊羹とか紅花クッキー、紅花そば、紅花アイスクリーム、紅花染めのスカーフとしていろいろなものに商品開発されています。
米沢ではウコギがいたるところに植えられていて驚きました。ウコギは「五加皮(ごかひ)」といって、もちろんトップAランクで商品開発はできないのですが、明らかに食品扱いで、昔から食べられていて民間薬として根付いているウコギコンニャク、ウコギアイスクリーム、せんべい、カステラ、うどん、そばにと商品開発されていましたね。塀の生垣が見事でした。
- 佐々木
生垣としてウコギを植えている、ということですか?
- 板倉
植えてあるんですよ。実はうちの庭にも植えてますけど。
米沢藩主「上杉鷹山公」が、兵糧攻めにあったときにはウコギを食べて凌げよということで塀の生垣に奨励されたそうです。
中国原産のヒメウコギは、春先の新芽をゆでてウコギご飯にするとおいしい!
ビタミン、カルシウムが豊富で活性酸素を抑えるサポニン類やポリフェノール類、
抗酸化作用の強いクロロゲン酸が多く含まれていることがわかり、注目されています。
- 佐々木
富山の方は薬屋さんかと思ってたら、庭にいろいろ、ちゃんと薬膳の木を植えているんですね。使っているのかな? でも、庭がなきゃだめですね? お庭がなくても育てられるモノはありませんか?
- 板倉
そうですね。紅花、菊花、ききょうなどはプランターでも大丈夫ですので、いかがでしょうか。7月にきれいなオレンジのお花が咲きますね。
- 佐々木
ガーデニングが楽しめるなら、もっと日常にも入ってきそうですね。何か計画がありますか?
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