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陰山 英男さん
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挨拶する子は、成績が良いんです
- 陰山
そうですよね。話を聞いていて思い出したんですが、ある教育調査会社が調べたら、挨拶がきちんとできる地域や学校の子どもたちの成績は高い。挨拶ができないというか、「隣は何をする人ぞ」みたいな地域の学校の子どものテストは低い。非常にはっきりしてる。
- 佐々木
それは、学力とか教育とかいうことでくくってしまっているけれど、それ以外の日常生活の中に、実は、ものすごく重要な種や土台があるっていうことですよね?
- 陰山
うん。昔はね、ほとんどの家庭が似通ってたと思うんですよ。日本の社会がどこも似たり寄ったりの社会で。だから、その中で、こんな勉強をした、あんな勉強をした、ってことで差がついてた。
- 佐々木
そうか。食も睡眠も挨拶も、どの家庭も同じだったからこそ、勉強だった。
- 陰山
ところが今は、環境そのものについて全然違ってきた気がするんです。昔はみんな似ていたから、少しでも長く勉強してた人の方が成績が良かった。でも晩の10時以降の勉強ってあんまり意味がないんですよ。昔の小学生はそんな勉強誰もしてませんでしたし。
睡眠時間が極端に短くなっている子っていうのは、10時以降に勉強してる。でも、勉強時間を長く取ってた子より、テレビの時間を削って、そこそこの勉強時間を残せている子と比べてみると、こっちが絶対に伸びているのです。
生活アンケートをとってみて最初に気がついたことは、当たり前のことなんだけど、家庭によって生活のリズムってバラバラ。すごくいい家庭もあれば、無茶苦茶な家庭もあるんですよね。ところがみんな、よその家庭を見て生活してないじゃないですか。だから、よその家庭と自分たちがそんなに変わらない生活をしてると思ってるわけですよ。でも全然違う。これがね、生活アンケートをとってみると非常によくわかる。
- 佐々木
一番ひどい、というのはどのような状態ですか?
- 陰山
やっぱり寝てないですよね、12時まわらないと寝ないとかね。午前1時、2時まで親子みんなで起きてる。朝ギリギリまで寝てるとか。
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