ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第58回 パク・ジョアン・スックチャさん

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パク・ジョアン・スックチャさん
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韓国籍で差別された
- 佐々木
パクさんは、そもそもは日本生まれで、国籍が韓国でいらっしゃる。
- パク
えぇ。
- 佐々木
で、どういう風に育てられたんですか?
- パク
ダイバーシティにすごく興味を持っている一つの理由っていうのが、私、あまり女性で差別されたことはないんですけど、小さいときに韓国人ということで差別を受けたことがあります。また、小さい時から、韓国人は就職できないって言われているわけです。たとえば、韓国人の知人が、東大の法学部を卒業したんですね。でも、彼だけが内定1つもなかったんですよ、東大の法学部で。
- 佐々木
それ何年のことでしたか?
- パク
80年代前半。
- 佐々木
私、今ので思い出したんですけど、私、大学を卒業して、ユニカルを87年に設立しました。最初の5年間くらいの中で、韓国籍の人、2人採用しました。私にとっては韓国籍だろうが、何国籍だろうが、いい人だと思って採用した。1人の韓国籍の人が、私が採用する時に「本当ですか? 私、韓国籍ですけど大丈夫ですか?」って何度も聞かれた。その時、「そうか、この人たちは就職にこんなに苦労してるんだ」ってわかったんです。
- パク
私の親のまわりは会社員じゃなく、自分が会社を経営しているとか、商売をしているという人が多いんです。そういう親は日本では子どもたちが日本の学校を卒業してもよい会社に就職できない、って思ってる。だから子どもにはスキルを身につけさせようとするんです。東大法学部に行った彼の親が怒ったのは、医学部ではなかったから。
優秀な在日韓国人はスキルが身につく医学部に行くわけですね。法学部に行ってもどうしようもない。就職活動して内定が1つももらえなかった時に、親が怒った理由が身にしみてわかったって、彼が言っていました。
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