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山川 隆さん
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ケータイとは何か? 社会・文化論
- 佐々木
このたび研究成果としてまとめられた中にはどんなものがありますか?
- 山川
まず社会・文化論ですが、これは難しい名前がついていますが、短く言えば、モバイル・メディアの社会・文化的位置付け、もっと簡単に言うと「ケータイっていったいなんだ」っていうのを、研究しているんですよ。
要するに、私の世代からして見ますと、ケータイって、コードがくっついていない電話機って感じがあるんですけれど、子どもに渡すと、まったく違ったものとして捉えているのが分かります。おそらく子どもが正しいのであって、人類にとって、ケータイというのはまったく違う意味合いのものだろうと思うんです。
- 佐々木
電話じゃないわけですね。
- 山川
そうなんです。本当にこれはなんだろうか、メディア論、文化論の立場からいくとどこに位置づけられるか、そういう研究をしています。
ケータイのそういう研究をしていくとですね、周りのいろんなコミュニケーションのスタイルの変化ですとか、人と人の付き合い方の変化とか、全部関係してきます。たとえば電車の中で他人がケータイで話していると、なぜ不愉快になるか、とかですね(笑)。
- 佐々木
あ、そういう研究もあるんですか。
- 山川
ええ。私たちは直接その問題に絞ってアプローチはしていませんが、なぜ不愉快なのかというところからスタートしても、私たちの望んでいるコミュニケーションの形は何なのか、そもそもケータイとは何なのか、というのができます。
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