ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第37回 石井苗子さん

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石井苗子さん
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オリジナリティは感じた“その時”にこそ発揮される
- 石井
でもね。テレ屋だから女優が向いてると思う。この役をこうやってくれって言われたほうが向いているの。
最近2本、映画撮ったの。子どもの頃から石井さんのファンでした!っていう若い監督が作った映画。マネージャーに「小さいことの積み重ねが大切」って言われて。そうかと。
新宿の小さーい事務所で、キリギリスみたいな小さな監督で。ほっそーくて、小さいの。で、台本みたら、「山奥でボロボロの服を着てて、哀愁ただよう女」ってあって。これをわたしがやるの? みたいな。でもやった。
もう1本が蒲田のホステス。蒲田行ったことないからわからないんだけど、つけまつ毛したらどう見ても新宿二丁目、になっちゃって。タクシーで、強盗にあって脱げ!って言われておずおずと脱ぐと、「年寄りのくせにヌーブラなんかつけやがって」って笑われるって役なんだけど、監督に「もっと、恥ずかしそうに胸隠してください。それじゃ、どーだー!みたいじゃないですか」って言われちゃった。
- 佐々木
いつ公開になるんです?
- 石井
いま編集してるんじゃない? 両方ね、だんだん女優としても限界があるなって感じた。いい勉強になった。やりたい役もあったけど、若い人たちを見てるとね。でも今やりたいことをやらないと。
ある作家が、「昔はあれも腹がたつ、あれも許せない、いつか書いてやる!って思っていたのに、年を取ったらみんな許せるようになっちゃった。いいじゃないの、まあまあって。だから、いま書かなきゃ駄目だって。なんでもいい。日記でもいいから作家になりたい人はいま書かないと。編集するのはいつか誰かがやればいいけど、本人のオリジナリティというのは、怒りとか、許せないとか、泣き崩れたとか、感動とかは、今、書いておかないと」って、そのとおり!
- 佐々木
そう。今、なんですね。すばやい決断と行動。石井さんもまさにそうですよね。今日お話を伺っていて、石井さんの学んでいることは今の働く女性たちにとっても必要だって実感しました。ぜひ、引き続きイー・ウーマンに参加してくださいね。今日はありがとうございました。
- 石井
楽しかった。なんか、やりましょう。
対談を終えて
2時間半のノンストップの対談でした。それが面白くて勉強になる、という時間だったのです。TBS系列『CBSドキュメント』の第1代目キャスターである石井さんに、3代目のキャスターとしてわたしがお会いしたのはプロデューサー宅でのパーティ。そのときから、勢いのある、エネルギッシュな人だと思っていました。その後、別の場所でも何回かお会いする機会があり、今回の対談が実現。頭脳明晰。本当に切れる。そしてそれを面白く、人々を引き込むように話をすることができるステキな人です。医学界、特にストレスマネジメントの世界でこんな専門家がサポートしてくれたら、どんなにいいだろう。絶対に必要な人であると、お話を伺っていて確信を持ちました。今後イー・ウーマンで何か実現させたい、ということになりました。とっても楽しみ。お忙しい研究の合間に、ありがとうございました!
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